
- 著者:Ahmed Shareek
クリソベリルキャッツアイ購入ガイド|アイの見方・地色・産地と、レポートが決めないこと
- 著者:Ahmed Shareek
当店のクリソベリルキャッツアイは、産地スリランカで当店が自ら買い付けています。中間の卸や仲介を通さず、お客様のお手元へ直接お届けしています。
ほかの光学効果の石もご覧になりたい方は、スターサファイア完全ガイドへどうぞ。アレキサンドライト——クリソベリルの、光源で色が変わる変種です——についてはアレキサンドライト購入ガイド。鉱物としてはまったく別のサファイアの変色についてはカラーチェンジサファイアのガイド。ジョーティッシュでのご利用についてはジョーティッシュのための宝石選びをご覧ください。
クリソベリルキャッツアイは、たいていの買い手が、探しはじめてしばらく経ってから出会う石です。婚約指輪の相談でサファイアやエメラルドと並べて挙げられることはありませんし、色石を検索して最初の画面に出てくることもありません。この石にたどり着くのは、主要な色石をひととおり見終えて光学効果の石に関心が移った方か、ジョーティッシュ(インド占星術)でケートゥのためにラフスニヤを指定され、上質なクリソベリルが実際どう見えるのかをはじめて知る方です。
そして実物をご覧になった方は、たいてい同じことをおっしゃいます。こういうものがあるとは知らなかった、と。
強いハニーイエローの地色にミルク&ハニー効果がはっきりと出たクリソベリルキャッツアイ——ドームの片側が明るい乳白に、もう片側が金色に輝き、その上を鋭い一本のアイがまっすぐ横切っている石です——は、天然石のなかでもとりわけ尋常でないものだと当店は考えています。本当に起きている目の錯覚のような石です。
このガイドでは、アイが生じる仕組み、買い手が実際に何を見ているのか、産地によって何が違うのか、ジョーティッシュでの扱い、そしてレポートが述べることと述べないことを、順に説明します。日本の買い手に固有の論点——表記、種の問題、景品表示法、書類の区別、輸入時にかかる税——にも節を設けました。
この石の日本語表記は一定していません。買い手にとってこれは実害のある問題で、表記が一つ違うだけで検索に出てこない在庫が出てきます。当店が使う語を先にお示しし、市場で見かける表記もあわせて挙げておきます。
当店はこのページでクリソベリルキャッツアイ(中黒なし)を使います。国内の宝石買取・小売の各社が本文で使っているのがこの形で、当店が読んだかぎりでは最も多く見かけるからです。これは名称基準の形ではありません。基準の形は中黒入りの「クリソベリル・キャッツ・アイ」で、そちらは後の節で扱います。当店が流通の多い形を見出しに使っているのは、お客様が実際にお使いになる語で書くためで、ほかの表記が間違いということではありません。実際に見かけるのは次のとおりです。
和名は金緑石(きんりょくせき)です。鉱物名としてはこちらが正式で、国内の資料でも使われています。
そして「猫目石」。日本では古くからこの名で知られてきた語で、国内のページでも今なお使われています。当店はこの語を石の名前としては使いません。あとの節で詳しく述べますが、この語は鉱物種を一つに定めないからです。語として存在することと、商品名として使えることは別です。
この石には、ドームが二色に分かれて見える状態を指す英語の言い回しがあります。milk and honey——英語の取引上の言い回しで、ドームが乳白の側と蜂蜜色の側に二分されて見えることを指します。語呂のよさで定着した呼び名であって、何かを測った結果ではありません。
日本語では「ミルク&ハニー」(&は全角)という形が国内の宝石関連のページで使われており、当店もこのページではこれを採り、名詞として使うときはミルク&ハニー効果と書きます。なお当店のコレクションページには現在「ミルク・アンド・ハニー」と書かれており、表記が割れています。これは当店の側で揃えるべきことで、お客様に混乱を強いるつもりはありません。
大事なのは表記ではなく、この語が等級ではないということです。ミルク&ハニーが出ているかどうかを採点する機関はありません。「ミルク&ハニー付き」を価格の等級として掲げることを当店はしませんし、そういう欄のあるレポートも存在しません。この点はこのあとの節で、根拠を挙げて書きます。
クリソベリルはベリリウムとアルミニウムの酸化物(BeAl₂O₄)で、独立した一つの鉱物種です。コランダム(サファイアとルビー)とも、ベリル(エメラルドとアクアマリン)とも、ガーネットとも別の鉱物です。和名は金緑石。名前に「ベリル」が入っていますが、ベリルとは別種で、化学組成も結晶構造も異なります。
モース硬度は8.5です。この数字について、二つだけ申し添えます。モース硬度が測っているのは引っかき傷と摩耗に対する強さだけで、それ以外は何も測っていません。そして当店は、このページで硬さの順位表をつくりません。「ダイヤモンドに次ぐ」といった書き方は、どこを基準にするかで簡単に崩れますし、順位を書かなくても、日常的にお使いになれるかどうかはお伝えできます。当店は、クリソベリルは日常的に身につける指輪に向く石だと考えています。これは当店の判断です。
硬さと靭性(割れ・欠けに対する強さ)は別の性質で、混同されがちです。そして劈開(へきかい)については、資料によって記述が分かれます。クリソベリルに明瞭な劈開があるとする鉱物学の資料がある一方で、宝飾の実務向けの記述では劈開に触れないものもあります。当店はこの食い違いについて、慎重なほうの読み方で作業しています。これは資料の食い違いに対する当店の読み方であって、レポートに記された所見ではありません。実務上は、カボションのドームとガードルを守る留め方をお選びいただければ足ります。
クリソベリルには、取引上意味のある変種が三つあります。
当店はアレキサンドライトを扱っていません。この三つを一つにして語る書き方が市場にはありますが、種と変種を混ぜると買い手が損をします。当店の在庫にアレキサンドライトはなく、将来入るとも申し上げません。
三つめのファセットカットをお探しの方には、現在在庫のある3.64カラットの天然クリソベリル(GIA Identification Report 2235922104)があります。アイの出ない緑がかった黄色のオーバルで、クリソベリルの透明感と硬さを、このページの主題である光学効果なしにご覧いただけます。当店はこの石も無処理(当店の表明)として販売しており、括弧の中が当店の言葉であることは商品ページに書いてあります。
なお、鉱物名を添えずに単に「キャッツアイ」と言うとき、宝石学の慣行ではクリソベリルを指します。シャトヤンシーを示す石はほかにもありますが、それらは鉱物名を冠して呼び分けることになっています。この慣行は日本市場では守られていないことがあり、そのことは独立した節として後述します。
| 項目 | クリソベリルキャッツアイ |
|---|---|
| 鉱物種 | クリソベリル(BeAl₂O₄)/和名 金緑石 |
| 変種名(GIAレポート記載) | Natural Cat's-Eye |
| モース硬度 | 8.5(モース硬度が測るのは引っかき傷と摩耗への強さだけです。順位ではありません) |
| 劈開(へきかい) | 資料により記述が分かれます(本文参照)。当店は慎重なほうの読み方で作業しています |
| 屈折率 | 1.746〜1.755(当店の商品データの値です。GIAのレポートには屈折率の欄がありません) |
| 光学効果(GIAレポート記載) | Displaying Chatoyancy(シャトヤンシー。一本の光の帯がドームの上を移動します) |
| 処理 | 通常は処理されません。処理の内容は各商品ページに記載しています |
| 主な産出地 | スリランカ、ブラジル、インド、タンザニア(順位ではありません) |
シャトヤンシーは、石の内部で互いに平行に並んだ繊維状のインクルージョンに光が反射することで生じます。クリソベリルでは、結晶が成長する過程で長軸に沿って平行に伸びた、中空の成長管や細い繊維状のルチルの針がその正体です。この平行なインクルージョンが十分な密度で含まれていると、そこから反射した光が、インクルージョンの向きに対して直角方向に、一本の明るい線となって返ってきます。
GIA 自身もこの条件を述べています。シャトヤンシーが現れるには、繊維状もしくは針状の、あるいはその他の反射性のインクルージョンの集まりが、カボションの底面に平行にそろっている必要があり、微細な繊維状インクルージョンが密集した雲状の集まりがキャッツアイ効果を生み出す、というのが GIA の説明です。
仕組みをもう少し細かく書くと、こうなります。平行に並んだインクルージョンの一本一本が小さな鏡として働き、それぞれが自分の長さに対して直角の方向へ光を返します。その鏡が結晶のなかに何千本と重なり、すべてが同じ方向へ光を返すと、反射が一本の明るい帯に合成されます。これがアイです。石を傾けると反射の角度が変わり、帯はドームの上を移動します。瞳が開いたり閉じたりするように見えるのはそのためです。
カットした石でアイが出るには、三つの条件が揃っている必要があります。
つまり、アイの見え方は石がもともと持っているインクルージョンの密度と平行性と、研磨する人が正しい向きを見抜けたかどうかの、両方で決まります。良い原石でも向きを外せば平凡なアイにしかなりませんし、インクルージョンがほどほどの原石でも、向きを正確に取ればおどろくほど良いアイが出ることがあります。
インクルージョンの見方そのものについてはサファイアの内包物の読み方もご参照ください。
これは日本の買い手にとって、このページでいちばん実害のある話です。
宝石学の慣行では、鉱物名を添えずに単に「キャッツアイ」と言えばクリソベリルを指します。ほかのシャトヤンシーを示す石は、クォーツキャッツアイ、トルマリンキャッツアイ、アパタイトキャッツアイのように、鉱物名を冠して呼び分けることになっています。AGTA(米国宝石取引協会)も、短い形の「キャッツアイ」は常にクリソベリルを指し、それ以外のキャッツアイはすべて限定語を付けなければならない、という趣旨を述べています。当店の商品ページも、この慣行どおりに書いています。
ところが日本市場では、この慣行が守られていないことがあります。「キャッツアイ」とだけ書かれた石が、クォーツであったり、アパタイトであったり、トルマリンであったりします。そして古くからの呼び名である「猫目石」は、もともと鉱物種を一つに定める語ではありません。国内の宝石関連のページでも、「猫目石」がクリソベリルを指すものとして説明されていることもあれば、クォーツのものを指して使われていることもあります。語そのものが種を特定しないので、どちらの使い方も、その語の歴史の範囲内です。
だからこそ、日本では名称基準が置かれています。AGL(一般社団法人日本彩色宝石検査協会)と JJA(日本ジュエリー協会)が共同で示している基準では、この石はクリソベリル・キャッツ・アイと呼ぶことになっています。鉱物名が先に来て、効果の名が後に続く形です。基準が置かれているという事実そのものが、呼び名が揺れてきたことの証拠だと当店は考えています。
実務上、買い手がすべきことは一つだけです。「キャッツアイ」としか書かれていない出品を見たら、ほかの何よりも先に鉱物種をお尋ねください。そして書面でお受け取りください。価格が一桁違うことがあります。
| 市場で見かける呼び名 | 鉱物種 | アイの出方(当店が見てきた範囲での説明です) | 当店の取り扱い |
|---|---|---|---|
| キャッツアイ/クリソベリルキャッツアイ | クリソベリル | 細く、輪郭がはっきりしていることが多い。限定語なしの「キャッツアイ」が指すのはこれです | 扱っています |
| トルマリンキャッツアイ | トルマリン | 見えますが、輪郭はやわらかいことが多い | 扱っていません |
| アクアマリンキャッツアイ | ベリル | 淡く、ぼやけて見えることが多い | 扱っていません |
| クォーツキャッツアイ/タイガーアイ | クォーツ(石英) | 太く、散りやすい。ミルク&ハニー効果は出ません | 扱っていません |
| アパタイトキャッツアイ | アパタイト | 鋭く出ることもありますが、石そのものが指輪には軟らかく、日常使いには向きません | 扱っていません |
この表に価格の列はありません。種が違えば価格が違うのは当然ですが、当店が扱っていない石の相場を当店が書くのは、裏づけのない表示になります。
取引の現場がアイそのものを見て値を付けていること自体は、争いのない事実です。存在しないのは、それを公表された基準で格付けしている機関のほうです。
GIA は色石について「グレーディングも品質分析も行っていない」と明言しています。主要ラボの記載文言を統一している LMHC(Laboratory Manual Harmonisation Committee)の情報シートは全部で18点あり、その主題は、レポート一般についての総則、コランダムの加熱残留物、格子拡散、ガラス含浸、パパラチア、エメラルドの含浸、パライバトルマリン、「加熱の痕跡なし」の文言、色の未確定、アレキサンドライトと変色、琥珀とコーパル、翡翠、有機系の含浸材、ハイドロフェーンオパール、コバルトスピネル、タンザナイト、色の安定性試験、複数真珠の受付です。このうちの一点はアレキサンドライト(つまりクリソベリル)を扱っています。ですからこの鉱物はシートの外にあるわけではありません。それでも、シャトヤンシーを扱うシートは一点もなく、品質の等級を扱うシートも一点もありません。CIBJO はカテゴリーを定義するところで止まっています。
したがって、アイの見え方についての記述は、当店のものも含めて、販売者自身の表現です。裏づけとして提出できる書類は存在しません。
以下に挙げるのは、当店が石を仕入れるときに見ているもので、それぞれがその石の手元での振る舞いをどう変えるかです。どれも等級ではありませんし、どれもレポートには出てきません。
アイは、輪郭のはっきりした明るい一本の帯であることが望まれます。鋭い石では、光ファイバーのような、白い光の細い線が、石を傾けてもその細さを保ちます。そうでない石では、帯が太く、散り、あるいは途切れます。この違いを生んでいるのはインクルージョンの密度と平行性で、密度が高く平行性が良いほど帯は細くなります。これは当店が見ている観点であって、採点ではありません。
単一の光源を真上から当てたとき、アイはドームの頂点の上にまっすぐ乗って見えるのが望ましい状態です。片側に寄っている石は中心から外れており、これは研磨の段階で決まります。市場ではある程度の寄りは受け入れられていますが、大きく外れていると石の魅力はかなり落ちます。腕のよい研磨者は、カットに入る前に原石の向きを慎重に取って、アイが中心に来るようにします。
経験のある買い手が最初に見るのがこれです。当店が買い付けてきたなかでは、はっきり出ている石はそう多くありません——これは当店の経験であって、市場全体を数えた結果ではありません。この効果を記録するレポートはありません。
単一の指向性のある光を、真上からではなく横から当てると、ドームが視覚的に二つの領域に分かれます。光が当たっている側は乳白色に見え(密な繊維状インクルージョンが入射光を散乱して見る側へ返すためです)、反対側は石の地色——多くはハニーゴールドか、緑がかった黄色——に見えます(影の側では、地色が半透明のインクルージョンを透かして読めるためです)。石を回すと、この二つが入れ替わります。乳白だった側が蜂蜜色になり、蜂蜜色だった側が乳白になります。
この効果が出るには、インクルージョンの密度が非常に高い必要があります。光の当たる側では強く散乱して返すだけの密度がありながら、暗い側では地色が透けて読める——その両立が要ります。出ていない石が美しくないわけではありません。
ミルク&ハニー効果の確かめ方
クリソベリルキャッツアイの地色は、淡い麦わら色から、明るい黄金色、蜂蜜のような琥珀色、緑がかった黄色まで幅があります。当店が見てきた範囲では、暖かみのある蜂蜜色や黄金色の地色に需要が集まりやすいという印象があります。これは当店の見方であって、調査にもとづく数字ではありません。ジョーティッシュでは、熟したマンゴーの色、あるいは猫の目の色と形容される、暖かく深みのある金色が指定されることが一般的です。
そのうえで、一つはっきり書いておきます。地色で価格の上下が決まるという法則を、当店は書きません。緑がかった黄色の石は蜂蜜色の石より安い、という書き方を市場でよく見かけますが、当店にはその裏づけがありません。地色の呼び名だけで値段が決まるわけではないことは、当店の商品ページをご覧いただければわかります。一石ずつ、カラット重量と総額が書いてあります。アイの出方と大きさが違えば、地色の呼び名が同じでもカラットあたりの価格は動きます。裏づけを持たない法則を書かないというのは、このページ全体の方針です。
スターサファイアと同じく、クリソベリルキャッツアイはカボションに仕上げる必要があります。ドームの高さが効いてきます。低すぎるとアイは弱く散り、高すぎると地色が暗く沈んで石が鈍く見えます。鋭く中心に乗ったアイがはっきり出て、しかも地色が沈まない高さが、そのつどの最適です。底面はできるだけ平らなほうがよく、不要な重量を抱え込まずに済みます。底を厚く残せばカラット数は増えますが、見え方はよくなりません。
以上の五つが、当店がだいたいこの順で見ているものです。当店はこれを等級の段に組み替え、価格帯を貼り付けることをしません。段に根拠を与える公表された基準が存在しないからです。そういう段組みは、つくった販売者自身の発明であり、当店がつくればそれも当店の発明です。ある売り手の「上質」が別の売り手の「上質」と同じである保証はなく、段を根拠に売り手を問い詰めても、問い詰める先がありません。
出品に書けること、そして当店が責任を持てることは、もっと狭く、もっと役に立ちます。カラット重量、形状とカットスタイル、レポートに記載された色、レポート番号、そして総額です。アイの見え方についてこのページに書かれていることは、すべて判断です。当店の判断であり、次はお客様の判断です。だから当店は、形容詞をお送りするより、光の下で石を回した動画をお送りするほうがよいと考えています。
前の節で書いたことは、好みの問題ではありません。日本で表示をする以上、法律の側から決まってくる部分があります。この石は現象を売りにしている石なので、ほかのどの色石よりも、この論点が正面から当たります。
景品表示法第5条第1号は、商品の内容について実際のものよりも著しく優良であると一般消費者に誤認される表示を禁じています。アイの鋭さに等級を発明して貼り付ける表示が当たるのは、第5条第2号(価格の話)ではなく、こちらです。
なぜそうなるのか。「アイシャープネス A ランク」「アイ品質 上」「センタリング 5段階中4」といった表示は、読む人に二つのことを同時に伝えます。一つは、その石が上の段にあるということ。もう一つは、段を決める物差しが存在するということです。後者が事実でなければ、前者は成り立ちません。段がないところに段位を書けば、それは石の良し悪しの誇張ではなく、検査があったかのように読ませる表示になります。
ですから当店は、次の語をこのページのどこにも使いません。等級、品質ランク、アイシャープネス◯段階、ミルク&ハニー等級、センタリング評価、AAA、最高品質、特上。使わない理由は、当店が謙虚だからではありません。そういう物差しが存在しないからです。
同じことは、このあとの産地の節にも当てはまります。産地を上から順に並べた表は、「産地で石の良し悪しが決まる」という物差しがあるかのように読ませます。その物差しもありません。
第5条第2号は、取引条件について実際よりも著しく有利であると一般消費者に誤認される表示を禁じています。価格の比較、「小売価格より◯パーセント安い」「◯倍お得」「通常価格◯円のところ◯円」といった表示が、すべてここに当たります。二重価格表示の問題もここです。
だから当店は価格について、割合も倍率も、比較の相手も書きません。書けるのは仕組みの話だけです。当店に店舗はなく、ラトナプラ、ベルワラ、コロンボで自ら買い付け、必要に応じて仕様を指定して研磨させています。段が短いということは申し上げられます。それが小売価格に対して何パーセントにあたるかは、申し上げられません。裏づけになる資料を当店が持っていないからです。
ここがこのページの書き方を決めている条文です。
消費者庁は、表示の裏づけとなる合理的な根拠を示す資料の提出を求めることができ、求められた事業者は15日以内に提出しなければなりません(期間は消費者庁の運用指針によります)。提出がなければ、その表示は不当表示とみなされます。
そして肝心なのは二つめの要件です。提出する資料は、客観的に実証されていることに加えて、表示された内容に対応している必要があります。対応していなければ、資料があっても裏づけになりません。
この石でそれがどう効くか、具体的に書きます。GIA のレポートは、アイの出来についての表示の裏づけにはなりません。そのレポートがアイの出来について何も述べていないからです。レポートの Phenomenon 欄に Displaying Chatoyancy と書いてあることは、効果が現れているという記載であって、その効果がどれくらい良いかの記載ではありません。「GIA レポート付きだから上質」という書き方は、まさに二つめの要件で落ちます。書類を持っていることは、その書類が扱っていない主張の裏づけにはなりません。
この条文があるので、このページに出てくる数字は、すべて同じ文のなかに出どころを書いています。カラット重量とレポート番号は商品ページとレポートから、関税と消費税の数字は条文の名前を添えて、当店の基準は当店の基準だと書いて。数字と出どころが離れていると、15日のあいだに探し直すことになります。
あわせて、日本では処理内容の開示は販売者の義務です。当店は処理の内容を各商品ページに記載し、レポートがあれば機関名と番号を併記し、レポートのない石については、ないとそのまま書いています。
最後に、お客様が使える一行の検査をお示しします。その表示を裏づける資料は、まさにその表示に対応していますか。「鑑別書があります」は、石種についての表示の裏づけにはなります。アイの出来についての表示の裏づけには、なりません。
日本には書類の分類があり、ここを取り違えると話が噛み合わなくなります。
まず用語です。日本で色石に発行されるのは鑑別書で、石の種類や処理の有無を記載する書類です。鑑定書はダイヤモンドの4Cグレーディングレポートを指す別の書類で、色石には発行されません。現象を格付けする機関が存在しないという話は、この区別の延長線上にあります。海外では GIA、国内では中央宝石研究所(CGL)の鑑別書が広く信頼されています。ソーティング(ソ付)は鑑別書ではありません。簡易的な結果を記した紙片であり、正式な書類の代わりにはなりません。
| 書類 | 何を記載するか | 色石に出るか |
|---|---|---|
| 鑑別書 | 石種、処理の有無、場合により産地。等級は付けません | 出ます。色石の書類はこれです |
| 鑑定書 | ダイヤモンドの4Cグレーディング | 出ません。「キャッツアイの鑑定書」という書類は存在しません |
| ソーティング(ソ付) | 簡易的な結果を記した紙片です | 出ますが、鑑別書の代わりにはなりません |
| GIA レポート | GIA が印字した欄の内容。書類名はレポートに印字されています | 出ます。当店の石に付いているのはこれです |
当店は、GIA の書類をGIA レポートと呼びます。鑑定書ではありませんし、鑑別書と呼ぶと国内の機関が発行した書類と読めてしまうためです。レポートの一枚目には書類名そのものが印字されていて、当店の4.25カラットの石に付いているものは Cat's Eye Chrysoberyl Report という名前です。
ここが、サファイアからそのまま持ち込めない部分です。当店が現に手元に持っているレポートの記載事項を、そのまま挙げます。
記載されている欄:Species(石種)、Variety(変種)、Weight(重量)、Measurements(寸法)、Shape(形状)、Cutting Style(カットスタイル)、Color(色)、Transparency(透明度)、Phenomenon(光学効果)。
記載されていない欄:
この三つ——産地、処理、アイ——は、買い手がいちばん知りたいところであり、そのすべてについて、この書類は沈黙しています。沈黙しているものを「GIA が確認済み」と書くことはできません。ラボは記載します。確認するのでも、保証するのでもありません。
GIA 自身もその旨をレポートに印字しています。言い換えるより、そのまま引用します。“This report is not a guarantee or valuation.”(このレポートは保証でも評価額でもありません)。産地についての所見を出す場合には、その隣にこう印字されます。“Any statement on geographic origin is an expert opinion based on a collection of observations and analytical data.”(産地に関するいかなる記載も、多数の観察結果と分析データにもとづく専門家の見解です)。LMHC もレポート一般について同じことを述べています。“All findings described in the report are opinions expressed by the laboratory.”(レポートに記載されるすべての所見は、ラボが表明する見解です)。
国内で改めて書類を取りたい場合は中央宝石研究所(CGL)が広く使われています。なおAGT(AGTジェムラボラトリー)は2025年3月31日に営業を終了しており、現在は依頼できません。古い記事や出品にこの名前が出てくることがありますので、念のため書き添えます。
どの販売店からお求めになる場合も、レポート番号をお尋ねください。GIA の番号は reportcheck.gia.edu で照合でき、その書類がどの欄を記載しているかをご自身の目でお確かめいただけます。機関名だけが書かれていて番号のない書類は、照合できません。GIA のレポートの読み方はGIA サファイアレポートの読み方で解説しています(サファイアを題材にした記事ですが、欄の読み方は共通します)。
なお当店が扱う石のうち、国際ラボのレポートはすべて GIA のものです。Gübelin、SSEF、Lotus のレポートが付いた石は現在ありません。国内の AGCL、FGL、GIC の鑑別書は、当店が内容に責任を持つ実務ラボのものです。
産地は品質等級ではありません。石がどこで生まれたかと、どのように見えるかは別々の所見であり、一方を他方のように値付けする習慣は、そろそろやめたほうがよいと当店は考えています。この節に品質の列も価格の列もないのは、そのためです。前の節で書いたとおり、産地を上から並べた表は第5条第1号の問題になります。段を決める物差しがないのに、段があるかのように読ませるからです。
以下は、それぞれの産地の素材がどう見える傾向があるかの説明です。これは優劣の順序ではありません。
スリランカは、この石が取引されてきたかぎりずっとクリソベリルキャッツアイを産出してきた土地で、当店が買い付けているのもここです。島のサファイア、スピネル、ガーネットを生んでいるのと同じハイランド・コンプレックスの地質がクリソベリルも生んでおり、アイをつくっている繊維状インクルージョンは、その素材に由来します。
石は多くの場合、沖積層の礫——サファイアやスピネルと一緒に出てくる、イラマと呼ばれる含宝石層——から回収されます。当店はラトナプラ、ベルワラ、コロンボで買い付けています。産地の現場についてはラトナプラの宝石市場と取引の実際とスリランカの手掘り採掘という技術をご覧ください。
ブラジルはミナスジェライス州からクリソベリルキャッツアイを産出します。素材の傾向としては、スリランカの暖かい蜂蜜色よりも、明るめで黄色寄りの地色になりやすいようです。ミルク&ハニー効果の出た上質なブラジル産は、それ自体として美しい石です。
インドもクリソベリルキャッツアイを産出し、大きめのサイズで出てくることが多く、アイは太めに出る傾向があります。何より大きさを求める買い手が、最終的に行き着くことが多い産地です。
タンザニアはほかの宝石の産出と並んで、少量のクリソベリルキャッツアイを産出します。素材のばらつきが大きく、石ごとに差があります。タンザニア産は、産地ではなく石そのものでご判断ください。
| 産出地 | 素材の見え方の傾向 | 当店の取り扱い |
|---|---|---|
| スリランカ | 暖かい蜂蜜色から、緑がかった黄色まで | 扱っています |
| ブラジル(ミナスジェライス) | 明るめで、黄色寄り | 扱っていません |
| インド | 黄色から緑がかった黄色。大きめのサイズで出ることが多い | 扱っていません |
| タンザニア | 石ごとのばらつきが大きい | 扱っていません |
当店はクリソベリルについて、スリランカの石だけを扱っており、一石ごとに GIA のレポートが付いています。ブラジル産、インド産、タンザニア産は現在扱っていません。ですから上の表は、当店が並べて見比べた結果ではありません。それぞれの産地が何で知られているかの説明です。
セイロンはスリランカの旧称で、宝石の取引では今も使われています。日本の買い手も、この語で検索なさいます。ただし CIBJO(国際貴金属宝石連盟)の宝石規則 4.2.3.1 の考え方では、セイロンは産地を表す語ではありません。産地として書くべきはスリランカです。
当店の立場は一行で書けます。セイロンは石に名前を与えますが、石に等級を与えません。「セイロン品質」「セイロン級」といった言い方は、存在しない物差しを指しています。同じ地質から出た石のなかにも、見え方の幅はあります。
クリソベリルキャッツアイは、日常的に処理される石ではありません。シャトヤンシーは完全に天然のもので、クリソベリルでは加熱その他の処理で人工的につくり出すことはできません。クリソベリルの加熱は技術としては可能ですが、石を傷める危険に見合うほど確実に色が良くなるわけではないため、商業的にはほとんど行われません。アイをつくっている繊維状インクルージョンは、サファイアのルチルシルクと違って通常の加熱では溶けませんので、加熱が現象を壊すわけでもありません。
ですから処理の問題は、サファイアやルビーほど大きくありません。ただし、尋ねなくてよい問いになったわけではありませんし、このページが個別の石について答えられる問いでもありません。当店は処理の内容を各商品ページに記載し、レポートがあれば機関名と番号を併記し、レポートのない石については、ないとそのまま書いています。個別の石については、記事ではなく商品ページが答えです。
日本語ではこの三つを区別します。言い換えではなく、別の主張だからです。
非加熱を無処理と書き換えてはいけません。これは言い換えではなく、別の主張への置き換えです。
そしてこの石では、サファイアの習慣がそのまま通りません。クリソベリルについて当店が使う語は「無処理」で、「非加熱」ではありません。理由は単純で、この石の GIA レポートには加熱についての欄がなく、否定すべき加熱の所見がそもそも存在しないからです。サファイアでは「非加熱」が中心の論点になりますが、ここでは論点がずれます。当店の商品ページには無処理(当店の表明)と書いてあり、括弧の中が重要です。それは当店が言っていることであって、レポートが判定したことではありません。
クリソベリルキャッツアイには、価値の低い材料による模造があり、合成のクリソベリルも存在します。金額の張る買い物では、ここを押さえておく必要があります。
確認しておきたいこと
当店はクリソベリルキャッツアイのカラット単価の段組みを公表しませんし、黙って省くより、理由を書くほうがよいと考えています。
段組みには、その下に等級の物差しが要ります。現象にはそれがありません。物差しのない段組みを出せば、読者が受け取るのは「ある売り手が発明した段に、その売り手の数字が貼ってあるもの」で、これは情報ではありません。さらに言えば、カラット単価は石の値段ではありません。石の値段は、その石の総額です。
確かめられるのは当店自身の在庫で、確かめられる場所は商品ページです。各ページにカラット重量、総額、形状とカットスタイル、レポート番号が書いてあり、記事では追いつかない精度で更新されています。クリソベリルキャッツアイのコレクションをご覧ください。
当店が買い付けてきた経験では、この石の値段を動かすのは、アイの鋭さ、アイがドームのどこに乗っているか、ミルク&ハニー効果が出ているかどうか、地色、そして大きさです。このうち最初の三つは測定ではなく判断です。段組みを置かない理由は、結局そこにあります。色石の値段の考え方全般についてはサファイアの価格の決まり方もご参照ください。
ベゼル(覆輪)留めを、当店はクリソベリルキャッツアイに強くお勧めします。理由はスターサファイアと同じで、現象がきちんと見えるためにはドームが真上から完全に見えている必要があり、またベゼルはカボションの縁を守ります。むき出しの縁は欠けやすい箇所です。暖かい蜂蜜色のアイに黄色いゴールドのベゼルという組み合わせは、古典的に美しいものです。
爪留めも、爪がガードルの位置にあってドームにかからなければ機能します。クラウンを完全に出す低い爪は適していますが、ドームの一部を覆う高い爪は現象の見え方を妨げます。
金属色について。暖かい蜂蜜色の地色には、イエローゴールドがもっとも素直に合います。白い金属(ホワイトゴールド、プラチナ)は冷たい対比をつくり、シャトヤンシーをより強く見せることがあります。ジョーティッシュでラフスニヤを留める伝統的な金属は銀です。
これは当店がこれらの石を扱ってきたなかでの、当店自身のお勧めです。留め方について指針を公表している鑑別機関はありませんので、どこかの見解をお伝えしているわけではありません。クリソベリルはモース硬度8.5で、ドームと縁を守る留め方にしていただければ、日常的に身につける指輪に留めることに当店は不安を感じていません。お手入れについてはサファイアの婚約指輪のお手入れもご参照ください(カボションについても書いてあります)。
なお当店は、自分で留めたのではない石を超音波洗浄機やスチーム洗浄機にかけることは控えています。留めたあとに石がどのように保持されているかが見えないためです。ぬるま湯と中性洗剤、やわらかいブラシが当店の使っているもので、石どうしが触れないよう一石ずつ分けて保管しています。これは当店の方針であって、どこかのレポートに記された注意ではありません。
クリソベリルキャッツアイ(ラフスニヤ)は、ジョーティッシュにおいてケートゥ——月の南交点で、霊性、執着からの離脱、過去生のカルマ、解脱(モークシャ)と結び付けられます——の宝石です。ナヴラトナ(九つの宝石)の一つで、ジョーティッシュの宝石市場では実際によく指定される石です。チャートにケートゥが強く、あるいは難しく出ている方に勧められることが多いようです。
ラフスニヤに求められる条件は、指定される宝石のなかでもとりわけ具体的です。
宝石を惑星のために求める場合の考え方全般は、ジョーティッシュのための宝石選びでまとめています。
安価な石について。価格の低い石では、ラボのレポートの費用が石の値段のかなりの割合を占めてしまうことがあります。その場合は、販売者自身による書面での開示が現実的な線です。いずれにしても書面でお受け取りください。
US$500 を超える石、そしてジョーティッシュ用途の石。GIA の色石レポートをお求めください。レポートは GIA が同定した石種を記載し、カラット重量、形状とカットスタイル、GIA が印字した色を記録します。クリソベリルを、クォーツからも、ガラスからも、合成クリソベリルからも切り分けるのは、この記載です。当店の言葉も、お客様の言葉も、そこには要りません。
当店自身の運用としては、US$500 を超える価格で掲載する石を GIA に出しています。この作業はカタログ全体に対してまだ進行中です。これは当店の運用上の基準であって、市場の標準ではありません。レポート付きの在庫はGIA レポート付きコレクションでご覧いただけます。
送料と税は別の話なので、分けて書きます。
日本へのお届けは、ご注文額 US$499.00 までは送料 US$60、US$499.01 以上は送料無料です。返品は到着後14日以内に承ります。日本からの返送料はお客様のご負担となり、事前に概算をご案内します。これは販売条件であって、税の話ではありません。
当店の価格は米ドル表示で、日本の輸入時にかかる税は含みません。ルースの天然石に関税はかかりませんが、消費税と地方消費税があわせて10%課されます。ただし個人使用のための輸入では課税価格が海外小売価格の60%とされ、課税価格が10,000円以下(海外小売価格でおよそ16,666円以下)であれば免税です。課税される場合は、配達時に運送業者へお支払いいただきます。
内訳を、根拠の名前を添えて書いておきます。
この少額免税については2028年4月1日からの廃止が議論されていますが、法案の段階であり、確定したものではありません。最終的な適用は税関の判断ですので、実際の通関については税関にご確認ください。
ひとつ、この石に固有の点を書き添えます。ルースと、完成した指輪では、分類される項が変わります。貴金属製の身辺用細貨類は第71.13項に入り、税率欄も変わります。当店は指輪をお送りしていませんので第71.13項の税率は公表しませんが、ルースでお求めになるか枠付きでお求めになるかで、通関の答えが変わるということは知っておいてよいことです。
在庫中:4.25カラットのクリソベリルキャッツアイ、オーバルのカボション。GIA Cat's Eye Chrysoberyl Report 番号 6247017765 が付き、総額は US$9,482 です。GIA が記載した色は Greenish Yellow、寸法は 9.63 x 7.55 x 5.41 mm。アイは当店には鋭く、よく中心に乗って見えますし、産地はスリランカと当店は判断しています。いずれも当店自身の判断であって、レポートの所見ではありません。このレポートには産地の欄も処理の欄もありません。当店はこの石を無処理(当店の表明)として販売しており、商品ページに処理の記載があります。
同じく在庫中:2.36カラットのクリソベリルキャッツアイ、オーバルのカボション。GIA レポート番号 2243017776、総額は US$3,792、寸法は 8.79 x 8.24 x 3.38 mm です。GIA が記載した色は Yellow で、「ハニーイエロー」は当店の表現であり、レポートの記載ではありません。スリランカという産地も当店の判断で、このレポートが扱っている事項ではありません。この石も無処理(当店の表明)として販売しています。
上記は在庫品の実売価格です。在庫は入れ替わりますので、ご購入前に各商品ページで最新の価格と在庫状況をご確認ください。すべて一点物です。
クリソベリルキャッツアイのコレクションにはスリランカの石だけが入っており、一石ごとに GIA のレポートが付いています。クリソベリルのコレクションには、それらに加えてファセットカットの緑がかった黄色のクリソベリルが入っています。当店はアレキサンドライトを扱っていません。同じ種の、光源で色が変わる変種についてはアレキサンドライト購入ガイドをご覧ください。
ほかの光学効果の石はスターサファイアのコレクションへどうぞ。
個別の石について、アイの出方や、ジョーティッシュの指定に合わせた探し方など、ご質問はcrescentgems@gmail.comまでメールでお寄せください。1営業日以内にお返事します。ご依頼に応じて、単一の光源の下でその石を回した動画をお送りします。形容詞より、そのほうが確かです。
宝石学の慣行ではそうなります。鉱物名を添えない「キャッツアイ」はクリソベリルを指し、ほかのシャトヤンシーを示す石はクォーツキャッツアイ、トルマリンキャッツアイのように鉱物名を冠して呼び分けることになっています。ただし日本市場ではこの慣行が守られていないことがあり、「キャッツアイ」や「猫目石」とだけ書かれた石がクォーツやアパタイトであることがあります。価格が一桁変わりますので、鉱物種を書面でお尋ねください。AGL と JJA の名称基準では、この石はクリソベリル・キャッツ・アイと呼ぶことになっています。
いいえ。GIA は色石について「グレーディングも品質分析も行っていない」と明言しており、主要ラボの記載文言を統一している LMHC の情報シート18点のうち、シャトヤンシーを扱うものも品質の等級を扱うものも一点もありません。GIA レポートの Phenomenon 欄に Displaying Chatoyancy と記載されるのは、効果が現れているという記録であって、その出来の採点ではありません。ですからアイの見え方についての記述は、当店のものも含めて販売者自身の表現です。形容詞をお渡しするより、単一の光源の下で石を回した動画をお送りするほうが確かだと当店は考えています。
単一の指向性のある光を横から当てたときに、ドームが乳白色の側と地色の側の二つに分かれて見える状態のことです。英語の milk and honey という取引上の言い回しを日本語にしたもので、語呂のよさで定着した呼び名です。石を回すと二つの側が入れ替わります。これが出るにはインクルージョンの密度が非常に高い必要があります。等級ではありません。この効果を記録するレポートはなく、採点する機関もありません。
はい。アレキサンドライトはクリソベリルの変種で、光源によって色が変わるものを指します。別の鉱物ではありません。そして一個の結晶が変色とシャトヤンシーの両方を同時に示すことがあり、アレキサンドライトキャッツアイは実在します。ただし当店はアレキサンドライトを扱っていません。在庫にはなく、入荷の予定も申し上げられません。
鑑別書です。鑑定書はダイヤモンドの4Cグレーディングレポートを指す別の書類で、色石には発行されません。「キャッツアイの鑑定書」という書類は存在しませんので、そう書かれている出品を見たら、何の書類を指しているのかお尋ねください。ソーティング、いわゆるソ付は簡易的な結果を記した紙片で、鑑別書の代わりにはなりません。当店の石に付いているのは GIA のレポートで、当店はこれを鑑別書とも鑑定書とも呼ばず、GIA レポートと呼んでいます。
この石のレポートには、産地の欄も処理の欄もありません。記載されるのは石種、変種、重量、寸法、形状、カットスタイル、色、透明度、光学効果の各欄です。ですから当店が産地をスリランカと書くとき、それは当店自身の仕入れ記録であり、無処理と書くときは当店の表明です。どちらもレポートが下した判定ではありません。ラボは記載します。確認するのでも、保証するのでもありません。GIA 自身がレポートに「このレポートは保証でも評価額でもありません」と印字しています。
違います。非加熱は加熱処理を受けていないという意味で、加熱以外の処理については何も言っていません。無処理はいかなる処理も受けていないという意味で、こちらのほうが大きい主張です。「加熱の痕跡なし」はレポートに印字される記載であって、保証ではありません。クリソベリルについて当店が使う語は無処理です。この石の GIA レポートには加熱の欄がなく、否定すべき加熱の所見がそもそも存在しないためで、サファイアの習慣はここでは通りません。
ルースの天然石は関税率表の第71.03項に分類され、この項は無税です。消費税と地方消費税はあわせて10%かかります。個人使用の輸入では課税価格が海外小売価格の60%とされ、課税価格が10,000円以下、つまり商品代金でおよそ16,666円以下であれば免税です。課税される場合は配達時に運送業者へお支払いいただきます。なお完成した指輪は第71.03項ではなく第71.13項に分類され、税率欄が変わります。最終的な適用は税関の判断です。
モース硬度は8.5で、ドームと縁を守る留め方にしていただければ、当店は日常的に身につける指輪に留めることに不安を感じていません。これは当店がこれらの石を扱ってきたなかでの当店自身の判断です。ドームが真上から見えていないとアイが見えませんので、ベゼルや、ドームにかからない低い爪留めをお勧めします。留め方について指針を公表している鑑別機関はありませんので、どこかの見解をお伝えしているわけではありません。
CG8413
3.64ct 天然クリソベリル|オーバル|グリーンイエロー|GIAレポート番号2235922104
CG8442
4.25ct 天然クリソベリルキャッツアイ スリランカ産|オーバル|カボション|GIAレポート付
CG8245
価格はお客様の地域の通貨で表示され、変動することがあります。日本の輸入消費税は含まれていません。
ブルースターサファイアの価格|1カラットあたりの相場と、当店にある8.09ctの1点
ブルースターサファイアは1カラットあたりいくらか。地色・重量・付帯する書類の三つで価格帯を整理し、現象を格付けする機関が存在しないことも説明します。当店の在庫は8.09ctの1点のみです。
ツァボライトの価格|当店の在庫6点と、グロッシュラー・ガーネットとの違い
ツァボライトはいくらか。当店が現在在庫する6点をすべて示し、重さで値段がどう変わるかを説明します。品質等級表を載せない理由と、大きくて内包物の少ない原石が採れにくい本当の理由もあわせて。
カラーチェンジサファイアの価格|1カラットあたりの相場と、当店にある2点
カラーチェンジサファイアは1カラットあたりいくらか。色と彩度と付帯する書類で価格帯を整理し、カラーチェンジそのものを格付けする機関が存在しないことも説明します。当店の在庫は1.03ctと2.01ctの2点です。
クリソベリル・キャッツアイは婚約指輪に向くか|モース硬度8.5と、留め方とお手入れ
クリソベリルはモース硬度8.5。クォーツ(7)やエメラルド(7.5〜8)より上、コランダム(9)とダイヤモンド(10)より下です。日常的に着ける指輪にとってそれが何を意味するかを、留め方とお手入れとあわせて説明します。
クリソベリル・キャッツアイの価格|1カラットあたりの相場と、当店にある2点
クリソベリル・キャッツアイは1カラットあたりいくらか。大きさと付帯する書類で価格帯を整理し、キャッツアイそのものを格付けする機関が存在しないことも説明します。当店の在庫は2.36ctと4.25ctの2点です。