当店は産地スリランカで自ら買い付ける供給元です。中間の卸や仲介を通さず、お客様のお手元へ直接お届けしています。

緑色の石を横並びで比べたい方は、グリーンサファイア購入ガイドとサファイアとエメラルドの婚約指輪比較もあわせてご覧ください。ツァボライトはサファイアともエメラルドとも別の鉱物です。

ツァボライト(グリーングロッシュラーガーネット)は、鮮烈な緑を持つガーネットの一種です。日本で購入するときに最初に知っておいていただきたいのは、日本の鑑別機関が発行する鑑別書には「グリーン・グロッシュラー・ガーネット」と記載されるということです。商品名は「ツァボライト」、鑑別書の鉱物名は「グリーングロッシュラーガーネット」——この二つが同じ石を指していると分かっていないと、お手元の書類と商品ページが結び付きません。当店ではこの二つを併記しています。

もう一つ、日本の買い手にとって重要な事実があります。エメラルドが流通のほぼすべてでオイル含浸を受けているのに対し、ツァボライトはほぼ常に無処理で流通します。緑色の宝石を探していて、処理のないものを求めるなら、この差はそのまま選択の理由になります。

ツァボライトとは — グロッシュラーガーネットの一種です

ツァボライトはグロッシュラーガーネット、化学式 Ca3Al2Si3O12 のカルシウムアルミニウム珪酸塩です。緑の発色はバナジウムとクロムによるもので、これはエメラルドを緑にしているのとまったく同じ発色元素です。同じ色を、まるで違う鉱物が別の骨格でつくっている、という関係になります。

「グロッシュラー」という名前は、この鉱物の色がセイヨウスグリ(Ribes uva-crispa、ラテン語で grossularia)の実に似ていることに由来します。日本語では灰礬柘榴石と表記されることもありますが、これは鉱物学の用語で、店頭ではまず使われません。小売で通じる名前はツァボライト、鑑別書ではグリーン・グロッシュラー・ガーネットです。

日本ではガーネットは1月の誕生石として定着しており、安っぽい石という印象はありません。ツァボライトを「ガーネットの一種」と説明することは、価値を下げるどころか、耐久性と歴史のある宝石グループに属していることの説明になります。

項目ツァボライト
鉱物名グロッシュラーガーネット(鑑別書表記:グリーン・グロッシュラー・ガーネット)
化学組成Ca3Al2Si3O12
発色元素バナジウムとクロム
モース硬度7〜7.5
屈折率(RI)1.734〜1.759
劈開・破断劈開なし、貝殻状断口

発見の歴史 — 1967年から現在まで

ツァボライトの歴史はまだ60年に満たない、宝石としては新しい石です。

  • 1967年:地質学者キャンベル・ブリッジスがタンザニアのレラテマ山地で最初の鉱床を発見します。
  • 1971年:ケニアのツァボ国立公園近くで新たな鉱床を発見。石の名前はこの国立公園に由来します。
  • 1974年:ティファニーが「ツァボライト」の名で商業的に売り出し、国際的に知られるようになります。
  • 2009年:ブリッジスはケニアで殺害されました。

鉱床はモザンビーク帯と呼ばれる地質構造の中にあります。主要な産出地はタンザニアのメレラニとケニアのタイタ・タベタで、少量ながらマダガスカルとパキスタンでも産出があります。なお、パキスタンは東アフリカではありません——ツァボライトを「東アフリカ産のみ」と説明する記述をときどき見かけますが、副次的な産地としてパキスタンとマダガスカルが存在します。採掘の実際はケニアとタンザニアのツァボライト採掘でも扱っています。

品質の階段 — 色が価値の6〜7割

ツァボライトの価値は色が60〜70%を決めます。残りをクラリティ、カット、カラットが分け合う、という配分です。

  • 色相:黄色みの少ない、純度の高いビビッドグリーンが最上位です。黄緑に寄るほど価格は下がります。
  • 彩度:ツァボライトの持ち味は、1カラットあたりの彩度の高さです。小粒でも色が沈まず、電気を通したような緑が出ます。
  • 明度:暗すぎると緑が黒く沈み、明るすぎると水っぽくなります。中庸からやや暗めが好まれます。
  • クラリティ:品質のよいツァボライトは肉眼で内包物が見えない「アイクリーン」が期待値です。ここがエメラルドと決定的に違う点です。
  • カット:屈折率が高く分散も大きいため、プロポーションのよい石はよく輝きます。深すぎるカットは色を暗くします。
  • カラット:2カラットを超える上質な石は数が限られます。大粒での希少性が、この石の価格構造を特徴づけています。

処理について — 無処理が原則、ただし例外はあります

ツァボライトはほぼ常に無処理で流通します。ここで使うべき言葉は「無処理」(いっさいの処理をしていない)であって、「非加熱」ではありません。非加熱はサファイアやルビーのように加熱処理が常態化した石に使う言葉で、ツァボライトの実態には合いません。

ただし「まったく処理されない」とは書けません。フラクチャー(割れ)へのフィリングは常態ではありませんが、皆無でもありません。少数の石にはクラリティ強化が施されることがあり、当店で取り扱う場合は商品ページで全面的に開示しています。信頼できる売り手は、この種の処理を隠さず開示します。開示のない安価なツァボライトを見たら、なぜ開示がないのかを尋ねてください。

ツァボライト対エメラルド — この比較が本題です

緑の宝石を探すとき、日本の買い手が最初に思い浮かべるのはエメラルドです。両者は同じバナジウムとクロムで緑になりますが、宝石としての性質はかなり違います。ツァボライトは「緑のエメラルド」ではありません——別の鉱物であり、比べるべき軸も別です。

項目ツァボライトエメラルド
モース硬度7〜7.57.5〜8
劈開なし一方向に不完全な劈開
フラクチャー上質な石では少なく、表面に達するものはまれ流通するほぼすべての石で想定される
処理ほぼ常に無処理。まれにクラリティ強化が開示付きで存在オイルまたは樹脂によるフラクチャー含浸が、流通するほぼすべての石で標準
再処理の必要無処理の石には劣化する処理そのものがないため、不要必要。オイルは経年で劣化し、再オイリングが必要になることがある
屈折率(RI)1.734〜1.759/輝きが強い1.565〜1.602/輝きは穏やか
超音波洗浄無処理の石ではおおむね安全。クラリティ強化された石には使わないでください危険。オイルを傷め、フラクチャーを広げることがある
日常使い常識的な扱いをすれば良好。ベゼルセッティング推奨中程度。フラクチャーが衝撃に弱い
1ct・上質なビビッドグリーンの価格(米ドル建ての市場相場の目安)$1,000〜2,500$3,000〜10,000+(コロンビア産・軽度のオイル)

上記の価格は市場のおおよその目安であり、確定した見積もりではありません。実際の価値は、処理の有無、産地、色、カット、クラリティ、鑑別書の有無によって変動します。

要点は三つです。希少性——ツァボライトは産地が限られ、大粒が出にくい石です。輝き——屈折率が高いぶん、同じ大きさでもよく光を返します。そして処理——エメラルドはほぼ必ずオイル含浸を受けており、その処理は経年で劣化しますが、無処理のツァボライトには劣化する処理がありません。婚約指輪のように何十年も身につけるものでは、この差は手入れの手間として現れます。

ツァボライト対グリーンサファイア

もう一つの比較対象がグリーンサファイアです。こちらは硬度で明確に差がつきます。

項目ツァボライトグリーンサファイア
モース硬度7〜7.59。明確にこちらが硬い
輝き屈折率はわずかに低い(1.734〜1.759 対 1.762〜1.770)ものの、分散が明らかに大きく、より生き生きときらめいて見えます高いが、よりガラス的な輝き
色電気的なビビッドグリーン。1カラットあたりの彩度が高いより土っぽく、やや落ち着いた緑
処理ほぼ常に無処理通常は非加熱。加熱すると緑が損なわれるため
入手性2ct超は限られ、上質なものは特に少ない大きいサイズでも比較的入手しやすい
1ct・ビビッドグリーンの価格(米ドル建ての市場相場の目安)$1,000〜2,500$500〜2,000

上記の価格は市場のおおよその目安であり、確定した見積もりではありません。実際の価値は、処理の有無、産地、色、カット、クラリティ、鑑別書の有無によって変動します。

耐久性という一点だけを見るなら、ここで最も硬いのはツァボライトではなく、モース硬度9のグリーンサファイアです。毎日着けっぱなしにする指輪で、硬さを最優先されるならグリーンサファイアが理にかないます。色の鮮やかさと処理のなさを取るならツァボライトです。婚約指輪としての適性はツァボライトは婚約指輪に向くかで詳しく検討しています。

価格の目安(米ドル建ての市場相場)

品質区分1カラットあたりの目安
コマーシャル品質、やや黄色みのある緑、0.5ct未満$200〜600
良好なビビッドグリーン、アイクリーン、0.5〜1ct$600〜1,500
上質なビビッドグリーン、アイクリーン、1〜2ct$1,000〜2,500
最上位クラスの純粋なビビッドグリーン、アイクリーン、2〜3ct$2,500〜5,000
例外的なビビッドグリーン、3ct超$4,000〜12,000+

上記の価格は市場のおおよその目安であり、確定した見積もりではありません。実際の価値は、処理の有無、産地、色、カット、クラリティ、鑑別書の有無によって変動します。

同等品質のコロンビア産エメラルド(軽度のオイル)は、上表の2〜4倍で取引されます。2カラットで比べると、上質なツァボライトが$2,500〜5,000/ctであるのに対し、同等のコロンビア産エメラルドは$6,000〜15,000/ctです(いずれも米ドル建ての市場価格の目安)。

上記の価格は市場のおおよその目安であり、確定した見積もりではありません。実際の価値は、処理の有無、産地、色、カット、クラリティ、鑑別書の有無によって変動します。

鑑別書 — GIAとAGL、そして日本の鑑別機関

ツァボライトの鑑別書は、金額によって考え方が変わります。

  • 13万円前後までのコマーシャル品質:売り手による処理の開示があれば十分です。
  • 13万円前後を超える上質な石:GIAまたはAGLのレポートをお勧めします。
  • 2ct超・最上位クラスのビビッドグリーン:GIAまたはAGLの鑑別書を強く推奨します。

サファイアやルビーで名前の挙がるGübelinやSSEFではなく、ツァボライトではGIAとAGLが実務上の基準です。

日本国内では中央宝石研究所(CGL)をはじめとする鑑別機関の鑑別書が広く使われます。冒頭に述べたとおり、そこでの鉱物名表記は「グリーン・グロッシュラー・ガーネット」です。「ツァボライト」という商品名が書かれていなくても、それは別の石ではありません。なお、色石に付くのは鑑別書で、鑑定書はダイヤモンドの4Cグレーディングを指す別の書類です。

日本の買い手にとっての実務

日本語のインターネット上でツァボライトを検索すると、上位に出てくるのは買取業者や査定ブログが中心で、実際に石を扱う専門店の情報は多くありません。そのため、次の点をご自身で確認していただく必要があります。

  • 鑑別書の鉱物名を確認する:「グリーン・グロッシュラー・ガーネット」と書かれていれば、それがツァボライトです。「グロッシュラライト」という表記は小売では一般的ではありません。
  • 処理の記載を確認する:無処理なのか、クラリティ強化があるのかを、購入前に文章で確認してください。
  • 産地の根拠を確認する:「ケニア産」が鑑別書に基づく判定なのか、売り手の仕入れ情報なのかは別のことです。当店では在庫ごとにその区別を明記しています。
  • お手入れ:モース硬度7〜7.5、劈開はありません。無処理の石であれば超音波洗浄はおおむね安全ですが、クラリティ強化された石には使わないでください。ぬるま湯と中性洗剤、柔らかいブラシが確実です。
  • セッティング:硬度がサファイアより低いぶん、縁を守るベゼルセッティングと相性が良い石です。

当店在庫のツァボライト

以下はいずれもケニア産です。下表の「無処理」は、加熱も含浸も行われていないことを指します。産地の根拠も1点ずつ書き分けています。

カラットカット処理レポート・産地の根拠
1.07ctラウンド無処理AGCLレポート #M2513969。ケニア産は当店の仕入れ記録に基づく記載です
1.01ctクッション無処理AGCLレポート #M263503。ケニア産は当店の仕入れ記録に基づく記載です
1.06ctクッション無処理GIAレポート #1242032053(Identification Report)。ケニア産は当店の仕入れ記録に基づく記載です
1.09ctオクタゴン無処理AGCLレポート #M2513970。ケニア産は当店の仕入れ記録に基づく記載です
1.86ctクッション無処理GIAレポート #1242032119。ケニア産は当店の仕入れ記録に基づく記載です
4.95ctオーバル無処理GIAレポート #5231980220。ケニア産は当店の仕入れ記録に基づく記載です

掲載ストーンの価格は、記事下のストーンカードと各商品ページに、お客様の地域の通貨で表示されます。価格は変動することがあり、日本の輸入消費税は含まれていません。天然の宝石(関税番号71.03)に関税はかかりませんが、輸入消費税(課税価格の10%)が課される場合があり、その際はお届け時に配送業者へお支払いいただきます。個人使用の輸入で課税価格が1万円以下(商品代金でおよそ16,666円以下)の場合は免税です。

在庫の全体はツァボライト(エメラルドの代替となる緑の宝石)コレクション、緑のサファイアと比較されたい方はグリーンサファイアコレクションをご覧ください。お決めになる前に石の見え方を確かめたい方は、お問い合わせください。ご依頼に応じて、その石を撮影した動画を個別にお送りします。

よくあるご質問

ツァボライトの価値と値段はどのくらいですか?

色が価値の60〜70%を決め、1カラットあたりの目安(米ドル建ての市場相場)はコマーシャル品質で$200〜600、良好なビビッドグリーンのアイクリーンで$600〜1,500、上質な1〜2カラットで$1,000〜2,500です。2〜3カラットの最上位クラスになると$2,500〜5,000、3カラット超の例外的な石は$4,000〜12,000以上になります。2カラットを超える上質な石は数が限られるため、大きさが価格に強く効きます。これらは市場のおおよその目安であり、確定した見積もりではありません。

ツァボライトとエメラルドの違いは何ですか?

どちらもバナジウムとクロムで緑に発色しますが、鉱物が異なります。最大の実務上の違いは処理で、エメラルドは流通するほぼすべての石がオイルや樹脂によるフラクチャー含浸を受けているのに対し、ツァボライトはほぼ常に無処理です。屈折率もツァボライトのほうが高く(1.734〜1.759対1.565〜1.602)、より強く輝きます。価格は同等品質のコロンビア産エメラルドがツァボライトの2〜4倍です。

ツァボライトとグリーンガーネットは違うものですか?

ツァボライトはグリーンガーネットの一種です。ガーネットには緑色を示す種類がいくつかあり、そのうちバナジウムとクロムで発色するグロッシュラーガーネットがツァボライトと呼ばれます。日本の鑑別書では「グリーン・グロッシュラー・ガーネット」と記載されるため、商品名のツァボライトと結び付けて理解してください。デマントイドガーネットなど、別の鉱物種の緑のガーネットとは区別されます。

ツァボライトは婚約指輪に向いていますか?

モース硬度7〜7.5で劈開がないため、常識的な扱いをすれば日常使いに耐えます。無処理であることが多く、エメラルドのように再オイリングを気にする必要がない点は婚約指輪に向いた性質です。ただし硬度9のグリーンサファイアやサファイアと比べると柔らかいため、石の縁を守るベゼルセッティングをお勧めします。クラリティ強化された石の場合は超音波洗浄を避けてください。

ツァボライトのケニア産とタンザニア産では何が違いますか?

鉱床はいずれもモザンビーク帯と呼ばれる地質構造の中にあり、ケニアのタイタ・タベタとタンザニアのメレラニが主要な産地です。1967年にタンザニアで、1971年にケニアで発見され、産出する石の性格に決定的な差はありません。少量ながらマダガスカルとパキスタンでも産出があります。産地表示が鑑別書に基づく判定なのか売り手の仕入れ情報なのかは、購入前にご確認ください。

鑑別書に「グロッシュラー」と書いてあるのですが、ツァボライトではないのですか?

ツァボライトです。日本の鑑別機関は鉱物名で記載するため、鑑別書には「グリーン・グロッシュラー・ガーネット」と書かれます。ツァボライトはこの鉱物のうち、バナジウムとクロムで鮮やかな緑を示すものに与えられた商品名で、1974年にティファニーが商業的に用いたことで広まりました。書類と商品名が違って見えても、同じ石を指しています。

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Crescent Gemsが選ばれる理由


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天然の採掘石のみを取り扱っています

主要産地からの直接仕入れ

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自社工房でのカット・リカット

日本への配送対応|FedEx・UPSによる追跡可能な国際配送

実物写真、手に取った動画、360度ビュー

14日間の返品受付

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主要な宝石にはGIAレポート付き

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