
- 著者:Ahmed Shareek
ラウンドのサファイアは婚約指輪に向いているか|カット・色と、買う前に知っておくこと
- 著者:Ahmed Shareek
サファイアを買うのが初めての方は、サファイアの選び方完全ガイドからお読みください。色・産地・処理・価格をひととおり並べてあります。
ラウンドのサファイアは、ラウンドのダイヤモンドとは違うカットになります。見た目はよく似ているのに、切られ方が違う。この違いは写真には写りませんし、カットの等級という形で紙に書かれることもありません。それでも、その石がいくらになるか、指輪にしたときにどう振る舞うかを決めているのは、この違いのほうです。
理由は二つあります。ラウンドブリリアントという切り方そのものがダイヤモンドの光学に合わせて組まれていること、そしてサファイアの原石がダイヤモンドの原石とは違う形をしていることです。どちらも石を見ただけではわかりません。
以下では、カットがなぜ違ってくるのか、ラウンドという輪郭が得意なこと、そのかわりに引き換えになること、ご自分でラウンドのサファイアを見るときに何を見ればよいか、留めるときに考えることは何か、そしてどんな方に向いているかを順に書いていきます。あわせて、サファイアにカットの等級が存在しない理由も書きます。尺度を公表せず見方のほうを書いているのは、そもそも公表できる尺度が存在しないからです。
ラウンドブリリアントの比率は、ダイヤモンドの光学に合わせて決められています。ダイヤモンドの屈折率は2.42です。サファイアが属する鉱物であるコランダムの屈折率は1.762~1.770です。同じ比率で切っても、二つの材質で同じことは起きません。
ですからカッターは、ラウンドのサファイアにラウンドのダイヤモンドとは違うファセットの角度と比率を与えます。GIA は石ごとに形(Shape)と、一つまたは複数のカットスタイル(Cutting Style)を記載します。当店の商品ページはその言葉をそのまま繰り返します。レポートによってはクラウンとパビリオンが別々に記載されていることがあり、そのときは記載されている欄をそのまま併記します。
当店はファセットの面数を挙げません。ああいう数字は、その石についてのことではなく、カットの種類についてのことだからです。目の前の石の見え方を知りたいときに、面数は答えになりません。
二つめの違いは原石にあります。サファイアの原石は、たいてい細長い六角柱か、樽のような形をしています。ダイヤモンドの原石のような、ほぼ等方的な塊ではありません。
この形からラウンドを切り出すと、オーバルやクッションに切るより多くの結晶を捨てることになります。オーバルとクッションは原石の細長さにそっていますが、ラウンドはその細長さを使いません。言い方を変えると、同じ一個の原石から、オーバルにすれば取れたはずの重さより小さいラウンドしか取れないということです。これは幾何の話なので、石を見なくても確かめられます。
この一点が、このあと出てくるカラット単価の話の土台になります。原石をどれだけ削ったかという事実が、仕上がった石の値段に乗っている、という筋です。
日本語で宝石のカットについて書かれているものを読んでいくと、たいていはダイヤモンドの文章の石の名前を入れ替えたものです。プロポーションを測り、エクセレントからプアまでの段を付け、三項目そろえば3EXと呼ぶ——あの枠組みがそのまま持ち込まれています。ダイヤモンドにはその尺度が本当にあります。サファイアにはありません。そしてそれは、まだ作られていないという意味ではありません。
GIA は色石について「グレーディングも品質分析も行っていない」と明言しています。主要ラボの記載文言を統一している LMHC(Laboratory Manual Harmonisation Committee)も、色石のカットの出来を扱う情報シートを発行していません。CIBJO はカテゴリーを定義するところで止まっています。
いま引いた一文について、断っておくことがあります。この一文は GIA の英語を当店が日本語にしたもので、GIA 自身の日本語ではありません。下のほうに GIA 自身の日本語を引く節があり、そこでは当店の訳ではないと書き分けてあります。
ですからこのページより下にあることは、すべて別のものの上に組んであります。レポートと請求書に実際に記録されること——寸法、重量、処理、どの書類が付くのか——と、石を見て当店がお伝えできることです。見え方についての記述は当店自身の表現で、裏付けとして提出できる書類は存在しません。議論の一般的な形については、サファイアとダイヤモンドの比較に、サファイアにダイヤモンドの4Cに相当するものが存在しない理由を書いています。なおこの記事は現在のところ日本語版がなく、英語のページに移ります。
まず用語です。日本で色石に発行されるのは鑑別書で、石の種類や処理の有無を記載する書類です。鑑定書はダイヤモンドの4Cグレーディングレポートを指す別の書類で、色石には発行されません。カットを格付けする機関が存在しないという話は、この区別の延長線上にあります。
鑑定書が出る世界には尺度があり、鑑別書が出る世界には尺度がない、と言ってもいいと当店は考えています。ダイヤモンドの売り場から来られた場合、等級の付いた紙が付いてくるものとして話が進みます。サファイアでは、その紙は手に入りません。
ここは推測ではなく、国内のラボが自分で公表している文書で確かめられます。中央宝石研究所(CGL)の「宝石鑑別・ダイヤモンドグレーディング規約」は、二つの書面を別々に定義しています。
鑑別書のほうは、第3条第3項で「宝石又は宝石鉱物の鑑別の結果を、当社の意見として表示した書面」と定義されています。記載する内容は第9条第1項で「鉱物名、宝石名、重量、形状、サイズ、色・外観特徴、鑑別特徴」とされています。形状とサイズは入っています。カットの出来を言う欄は、ここにありません。
もう一方は、第3条第4項の「天然ダイヤモンドのグレーディングの結果を当社の意見として表示した書面」です。この書面について第9条第2項は「グレード及び数値」を記載するとしています。つまり、等級と数値を載せる書面の側が、天然ダイヤモンド用として分けて定められているのです。色石の鑑別書にカットの等級が載らないのは、載せ忘れているからではなく、載せる書面が別だからです。
この規約について、二つ申し添えます。ひとつは、国内のラボ自身が自分の結論を「当社の意見」と書いていることです。鑑別は確認ではなく意見だという当店の言い方は、当店が持ち込んだものではありません。もうひとつは用語です。この規約は「鑑定書」という語を使っておらず、ダイヤモンドの書面を「レポート」と呼んでいます。鑑定書は売り場と世間で使われている呼び名で、ラボ自身の呼び名ではない、ということです。
海外のレポートについても、GIA が日本語で公表している文章があります。カラーストーンレポートについて、GIA は「宝石の種類の特定や、石が天然または合成かの判定のほか、検出可能な処理が明記されます」「判定可能な場合は、地理的な起源も提供される場合があります」と書いています。そして記載項目については、こう書いています。
「また、すべてのレポートに、宝石のカットスタイル、形、重量、寸法、色および写真が添えられています。」
カットスタイル、形、重量、寸法、色、写真。この並びにカットの等級はありません。この節で「」に入れた三つの文は、いずれも GIA 自身の日本語です。当店が英語から訳したものではありません。
ここから先、このページは尺度を立てません。かわりに、石を手に取ったときに何を見るかを書きます。見るところごとに、当店はそこに数値の基準を置かない、とそのつど書いてあります。並べれば項目表になってしまい、尺度がないと書いたそばから尺度の一覧をお渡しすることになるからです。否定が蒸発して、一覧だけが残ります。
もう一歩踏み込んでおきます。カットの等級が存在しないのは、誰かが作らなかったからというより、測る相手がいないからだと当店は考えています。
淡いサファイアと、濃く彩度の高いサファイアは、同じ深さを望みません。淡い石は色が見えるだけの深さを必要とし、濃い石は深すぎると暗く沈みます。色が違えば望ましい深さが違う、ということです。すると、ある比率を「良い」と言うための基準値そのものが、コランダム全体について一つに決まりません。基準値がないものに等級を付けることはできません。
これは当店の考え方であって、どこかの機関が公表している説明ではありません。ただ、この見方をとると、比率についての数値基準はたまたま未整備なのではなく、原理的に置けないものだということになります。当店がこのページに比率の数字を一つも書いていないのは、そう考えているからです。
日本で商品について何かを書くときに効いてくるのは景品表示法です。このページがカットについて数値を一つも出していないのは、丁寧に振る舞っているからではなく、この法律の形がそうなっているからです。
消費者庁は第5条第1号の対象を「実際のものよりも著しく優良であると示すもの」と書いています。あわせて「事実に相違して競争関係にある事業者に係るものよりも著しく優良であると示すもの」も同じ号に入ります。
カットの基準を作って自分の石をそれに当てはめる、という書き方はここに触れます。存在しない尺度の上で石を上のほうに置いているからです。しかも尺度の側が存在しないので、どこが「実際のもの」なのかを示すこともできません。危ないのは、望ましい比率や許容される範囲を数字で書いた文です。読んだ方の手元には基準として残り、こちらにはそれを裏付ける資料がありません。どの項目について書いても同じことになります。
第5条第2号は取引条件のほうです。価格について実際より有利だと誤認させる表示が入ります。価格帯、相場、どこかと比べて安い、という書き方はすべてここを通ります。このページに価格帯が一つも出てこない理由の半分はこれです。
そして裏付けの話です。消費者庁は第7条第2項として、「期間を定めて、当該表示の裏付けとなる合理的な根拠を示す資料の提出を求めることができる」とし、「この場合において、当該事業者が当該資料を提出しないときは、同項の規定の適用については、当該表示は同号に該当する表示とみなす」としています。資料を出せなければ、中身を争う前に不当表示として扱われる、という仕組みです。
ここで一つ、まとめて語られがちな区別を書いておきます。同じ資料提出の求めが、二つの条文に別々に置かれていて、効果が違います。措置命令との関係では第7条第2項で、効果は「みなす」です。課徴金納付命令との関係では第8条第3項で、こちらの効果は「推定する」です。みなすと推定するは法律用語として別のもので、推定であれば反対の証明の余地が残ります。ひとまとめに「不実証広告規制」と呼ばれていますが、条文は二本あります。
期限についても一つ訂正を置いておきます。15日という数字をよく見かけますが、この数字は景品表示法の本体にはありません。第7条第2項と第8条第3項は、どちらも「期間を定めて」とだけ書いていて、日数を書いていません。
15日が書かれているのは景品表示法施行規則の第7条第2項です。条文はこうなっています。「法第七条第二項及び第八条第三項に規定する期間は、前項の文書を交付した日から十五日を経過する日までの期間とする。ただし、事業者が当該期間内に資料を提出しないことについて正当な事由があると認められる場合は、この限りでない。」
読むと二つわかります。起算点は求めが来た日ではなく、文書を交付した日です。そして、正当な事由が認められれば期間内に出さなくてもよいという但し書きがあります。法律と規則の二階建てになっていて、日数は規則の側にある、ということです。
したがって、石の見え方についての記述は、当店のものも含めて、販売者自身の表現です。裏付けとして提出できる書類は存在しません。日本の景品表示法には不実証広告規制があり、表示の裏付けとなる資料は、客観的に実証されていることに加えて表示された内容に対応している必要があります。GIA のレポートを持っていても、そのレポートがカットの出来について何も述べていない以上、カットについての表示の裏付けにはなりません。書類を持っていることは、その書類が扱っていない主張の裏付けにはならない、ということです。
これがこのページの書き方を決めています。数字は、それぞれが自分の文のなかで、どこから来たかと一緒に書いてあります。ばらばらに置いてまとめて「業界の常識です」と添えることはしません。そういう添え方をした数字は、求められたときに一つも出せません。
形容詞をお渡しするより、実際の石の動画をお送りするほうが確かだと当店は考えています。どの石についても、動画をお送りできます。
ラウンドのファセットは対称に配置されています。ですからどの方向から見ても同じように光が戻ってきて、角度を変えても見え方が崩れません。ラウンドを選ばれた方が求めておられたのは、当店が見てきた範囲ではこの均一さです。
これは輪郭の振る舞いについての記述で、点数ではありません。点数を付けるための尺度が存在しないので、ほかの輪郭と並べて順位にすることもできません。当店はラウンドが他のカットより多く光を返すとは書きません。そう言える根拠を持っていないからです。書けるのは、戻り方が方向によらない、という形のことだけです。
既製の石枠は、ラウンドの寸法に合わせて作られています。標準のキャリブレーションサイズに切られたラウンドのサファイアは、できあいの座にそのまま収まりますし、あとで作り替えるのも素直です。
ファンシーシェイプは縦と横の二つを合わせる必要があります。直径一つでは決まりません。ですから石枠の側も、その石の縦横比に合わせて作ることになります。
ラウンドには長い軸がありません。どの角度から見ても同じで、石枠の中でどちらを向いていても同じです。
オーバルには縦横比があり、それが指輪の上での見え方を変えます。クッションは角の丸みが石ごとに違います。そういう判断をしたくないという方には、ラウンドはその判断を求めてこない輪郭です。
ラウンドのサファイアは標準のミリ直径に切られています。ラウンド用の石枠が座の寸法を指定するときの単位もこれです。できあいの石枠やセミオーダーの石枠と合わせるときに素直なのはそのためで、合わせるのが縦と横の二つではなく直径一つで済みます。
ミリの寸法は商品ページに書いてあります。石枠に合わせる予定がある方は、カラットよりそちらをご確認ください。
ラウンドを切り出すと原石を多く削るので、ラウンドのサファイアは、同じ色・同じ透明度のオーバルやクッションよりカラット単価が高くなるのが普通です。理屈は上に書いた幾何のままで、仕上がった一カラットの裏に、より多くの原石が消えている、ということです。
当店はラウンドのサファイアの価格帯を公表しません。価格帯は古くなりますし、当店が書ける数字は当店の在庫についてのことで、相場そのものではありません。日本では第5条第2号がここに効きますし、第7条第2項で裏付けを求められたときに、相場だと書いた数字について出せる資料を当店は持っていません。どれだけ高くなるかは石ごとに違いますので、一石ずつ商品ページで値付けしています。そこに出ている値段が今の値段です。
ミリとカラットの対応についても、このページでは表を出しません。かわりにサファイアのサイズガイドをご覧ください。あちらは当店の在庫を実際に測って、測った日付を書いた上で数字を出しています。写してくるのではなく、そちらを見ていただくのが筋だと当店は考えています。なお、この記事は現在のところ日本語版がなく、英語のページに移ります。
どれだけ深く切られているかは、真上から見える色の量を変えます。深い石では光が石の中を長く進んでから目に戻るので、通る距離が長いぶん色が濃く見えます。浅い石では短くなります。
そしてラウンドは、浅いものから深いものまで幅広く切られています。オーバルも同じです。見える色の量を決めているのはその石自身の深さであって、ラウンドかどうかではありません。深さはレポートの寸法欄に入っていますし、特定の石についてはその石が何ミリかをお伝えできます。
ここで当店は、望ましい深さの数字を出しません。上に書いたとおり、色が違えば望ましい深さが違うので、コランダム全体について一つの目標値が置けないからです。
ここは逆に書かれているものを見かけますので、はっきり書きます。
同じカラット重量なら、ラウンドとオーバルが真上から覆っている面積はほぼ同じです。それでもオーバルのほうが大きな石に見えます。理由は面積ではなく輪郭で、同じ面積なら、細長い輪郭のほうがコンパクトな輪郭より大きく見えるからです。
ですから指の上で大きく見えることを優先されるなら、オーバルを選ぶ理由はこの見え方です。面積の差ではありません。この違いだけで買うものが変わるとは限りませんが、理由のほうを取り違えたままになると、次に別の形を検討するときにも同じ取り違えが残ります。
当店のオーバルサファイアのガイドも、この点について同じことを書いています。あちらは面積を計算して、オーバルのほうがわずかに小さいという結論を出した上で、それでも大きく見える理由を輪郭に置いています。当店が自分の石を測った結果も、ほぼ同じ面積という側です。このページには数値を出しませんので、計算を見たい方はあちらをご覧ください。
いっぽうで本当のことは別にあります。サファイアは、どの輪郭であっても、同じカラットのダイヤモンドより小さく見えます。サファイアのほうが比重が大きいからです。同じ重さなら体積が小さくなり、体積が小さければ真上から見える面積も小さくなります。これが何ミリの差になるかはサイズガイドに書いてあります。
特定の色を特定の大きさでラウンドで、という条件になると、見つかるまでに時間がかかることがあります。ラウンドは色ごとの在庫が薄くなりやすい輪郭です。
お探しのものをお知らせいただければ、今あるか、取ってこられるか、どちらでもないかをお答えします。かわりに別のものをお勧めすることはしません。
ここから下は、紙ではなく石を見る話です。尺度がないので、見方のほうをお渡しします。見るところごとに、当店はそこに数値の基準を置きません。そして項目をまとめて一覧にすることもしません。理由は上の節に書いたとおりです。
いちばん先に決めるのは色で、そしてどの鑑別機関も格付けしていないのが色です。見ているのは別々の三つの性質です。
この三つはどれも格付けされた値ではありません。ですから選んでいるのは等級の上下ではなく、一つの石ともう一つの石です。できれば並べて見てください。
ラウンドブリリアントのダイヤモンドと違って、ラウンドのサファイアにカットの標準的な格付けはありません。GIA は色石にカットの等級を発行しません。ですからラウンドのカットの見え方を判断するには石そのものを見ることになり、当店が見ているのは次の四つです。いずれについても、当店は数値の基準を出しません。
ウィンドウ。ウィンドウとは、石の中央を真上から見たときに透けて見える部分のことで、光が戻ってこずにまっすぐ抜けている場所です。白い紙の上に石を置いて真上から見てください。向こうが透けるなら、そこがウィンドウです。ラウンドでは、たいていパビリオンが浅く切られていることを意味します。直径を保つために光の戻りを手放した、ということです。ウィンドウがあると、色がどれだけ良くても石は淡く見えます。どこまでが許容範囲かという線は、当店は引きません。
暗い部分。ウィンドウの反対で、光が戻ってくるかわりに吸われている暗い領域です。輪のように出ることも、斑に出ることもあります。色石には多少の暗さがつきもので、それ自体は欠点ではありません。影があるから奥行きが出ます。問題になるのは量ですが、当店はその量についてしきい値を出しません。ラウンドの顔のかなりの部分が暗く沈んで見えるなら、たいていはパビリオンの深さかファセットの角度です。測らなくても見ればわかります。これは石を見た当店の所見で、格付けされた数値ではありません。
シンメトリー。対称性はファンシーシェイプよりラウンドのほうがよく出ます。ファセットの置き方のずれ、キューレット(底の尖端)の中心のずれ、ガードルの輪郭の不整は、どれも真上から見えます。よく切られたラウンドは丸く見えます。わずかに楕円に見えたり、多角形に見えたりしません。どこまでのずれなら、というミリの許容値は当店は示しません。見て丸く見えるかどうかです。
ガードル。ガードルは厚みが一周そろっているものを当店は選びます。極端に厚いガードルは見えない重さを抱えているので、カラット重量から想像されるより石が小さく見えます。極端に薄いもの、波打っているものは切りが整っていないということです。これは何を好むかについての当店の見方で、公表された基準ではありません。
レポートはラウンドの石の寸法を、最小直径・最大直径・深さの順で書きます。一つの数字ではなく範囲になります。書き方はこうです。
6.42 - 6.63 x 4.76 mm
この文字列は、レポートが実際に使っている書き方のまま出しています。当店はこれを日本語の組み方に直しません。日本語の組み方なら、範囲のハイフンを波ダッシュに、掛け合わせの x を全角の×に直し、数字と単位のあいだを詰めて書くのが自然です。ところがそう書き直す作業のなかで、最小と最大の範囲が二つの別々の直径に見えてしまうことが起きます。範囲を組み直すところは、意味が変わりやすい場所です。ですから、どう書かれているかをそのままお見せして、読み方を添えることにしています。
読み方は、前の二つが直径の最小と最大で、最後が深さです。そして二つの直径の差が、その輪郭が本当に丸いかどうかを教えてくれます。ここは聞く価値のある数字です。石の寸法をお尋ねいただければ、レポートから読み上げてお伝えします。言葉で言い換えてお伝えすることはしません。
アイクリーン——通常の見る距離で真上から内包物が見えない状態——を、当店はラウンドのセンターストーンを選ぶときの目安にしています。ただしこれは当店の目安です。GIA の色石レポートに透明度の等級はありませんので、当店が書く透明度についての記述はすべて当店の所見で、商品ページにもそう書いてあります。
ラウンドの対称なファセット配置は、非対称な配置よりも内包物をわずかに見えやすくすることがあります。ルーペだけでなく、普通の室内の明るさのもとで見てください。
色の名前は、日本語では二種類のものが混ざって流通しています。買う側が検索に打ち込む言葉と、書類に印字される言葉です。これは好みの問題ではなく、どちらの言葉を使っているかで文の意味が変わる場所なので、当店の書き方を先に書いておきます。
パープルとバイオレット。日本語はこの二つを分けて使います。分かれ目は色と色の違いではなく、パープルが買う方の言葉、バイオレットが書類の言葉だという点です。ですから当店は、商品ページの見出しではお探しになる言葉を使い、レポートの欄を引くときは印字されている言葉を使います。同じ石について二つの名前が出てくることがあるのはそのためで、別の石の話をしているのではありません。
ティール。「ティール」は当店の取引上の言葉で、鑑別機関の用語ではありません。レポートはその石について、レポート自身の色の言葉を印字します。商品ページには両方を併記しますので、どちらがどちらなのかがわかるようにしてあります。
色の名前を二つつなぐ書き方はしません。色の言葉を二つ続けてつなぐと、その石が別の種類の石であるかのように読めてしまいます。レポートがそのように印字する石は実際に存在し、それはそれ自体が別の石です。ですから当店は、透明なファセットカットの石について、光源を二つ並べて色を語る書き方をしません。見え方について書くときは、その石がどう見えるかという一つの言い方にとどめます。
ラウンドという切り方はサファイアのどの色でも成り立ちますが、持ち込むものは色ごとに違います。
スリランカ産のブルーサファイア——取引ではセイロンと呼びます。これは石の呼び名で、品質について何も言っていません——は、中くらいのトーンのものがラウンドでよく見えます。均一な光の戻りが、むらのないブルーと合うからです。
ラウンドのブルーには輪郭そのものの見え方があり、とくにヘイローでは、ラウンドのセンターをラウンドのダイヤモンドが一周囲む形になるので、全体が同心円の一つのデザインとして読めます。
彩度の高いピンクは、ラウンドではどの角度からも鮮やかに見えます。輪郭の対称性がこの色と合うと当店は考えています。
ラウンドのピンクサファイアは、ホワイトゴールドかプラチナに合わせるのが当店は好みです。これは好みで、規則ではありません。
ラウンドのイエローサファイアは、真上から見るとイエローダイヤモンドに近い見え方になります。イエローゴールドにもホワイトにも同じように収まります。
イエローは、当店が非加熱のものと加熱処理のものを両方並べている色のひとつで、どちらなのかはすべての商品ページに書いてあります。ここで用語を一つはっきりさせておきます。「非加熱」は「無処理」ではありません。非加熱は加熱についてだけの表示で、加熱以外の処理が確認されていないかどうかは別の話です。加熱以外の処理も確認されていない石については、当店はそのことを別に書きます。この二つを一つにまとめて書くことはしません。
レポートが付いている石については、どの鑑別機関のものか、レポート番号は何番かを商品ページに書きます。付いていない石については、付いていないと素直に書きます。
「ティール」は当店の取引上の言葉で、鑑別機関の用語ではありません。レポートはその石について、レポート自身の色の言葉を印字します。商品ページには両方を併記しますので、どちらが当店の言葉でどちらが書類の言葉かがわかります。
ラウンドでは、ファセットがどの方向からも均一に光を返します。各商品ページには、その石の産地と処理も書いてあります。ラウンドで特定のティールをお探しであれば、お知らせいただければ今あるものをお答えします。
ラウンドのホワイトサファイアは、サファイアがラウンドのダイヤモンドの見え方にいちばん近づくところです。そして違いがいちばん見えるのも、この輪郭です。
ダイヤモンドの屈折率は2.42、コランダムは1.762~1.770です。そしてダイヤモンドのほうが、光を分けて虹色に出す働きが強く出ます。ですから真上から見た印象が似ていても、きらめきの質は違います。
これは二つの材質の違いについての記述で、どちらが良いという話ではありません。どちらを選ぶかはお決めになることで、決める前に見ておく価値があるのはこの違いのほうです。当店はホワイトサファイアをダイヤモンドの代わりになる石だとは書きません。そう言うには、二つを順位にする必要があるからです。
サファイアはモース硬度9です。ただしモース硬度が測るのは、ひっかき傷と摩耗に対する強さだけです。そしてこの尺度は順序を示すものでしかなく、段と段のあいだの幅は示されていません。9と10のあいだがどれだけ離れているかは、この尺度のどこにも書かれていません。
欠けやすさについて、モース硬度は何も語りません。そちらを決めるのは靭性で、硬度ではありません。コランダムに劈開はありませんが、裂開(parting)はあります。そしてサファイアは、ガードルや尖った部分から欠けます。
硬いから割れないという話には続きません。欠け(チップ)は縁から材料を持っていってその場所にとどまり、割れ(クラック)は石を通っていきます。劈開がないというのは後者が起きにくいということで、前者が起きないということではありません。
ラウンドの輪郭には、尖った部分がありません。角もありません。これはこの石自身の幾何についての、そのままの事実です。
そのかわり、ラウンドのガードルは一周ぐるりと続いていて、しかも薄いままです。尖端が一か所もないかわりに、薄い縁が全周にある、という形です。ですからラウンドでは、石枠が守ることになる場所はガードルです。下に書く四つの留め方は、どれもこの一点に対してどう振る舞うかで見ています。
これは石の形から確かめられることで、鑑別機関がどこかに書いていることではありません。留め方について指針を公表している機関はありません。
当店は硬さの順位を公表しません。表の形でも、文の形でも出しません。理由は三つあります。
この三つのうち、三番目だけが数字の話で、前の二つは数字があっても解決しません。ですから当店は、順位を正しい順位に直すのではなく、順位を出さないという書き方にしています。
四本または六本の爪で石を支え、石の大部分を光に開いたままにします。六本のほうがガードルを押さえる場所が多く、覆う面積もわずかに広くなります。四本のほうは石の見える面積が広く残ります。ラウンドではどちらでも成り立ちます。
爪はガードルのどこを押さえるかを決める部品です。ラウンドでは全周が薄いので、爪の先がガードルの上にどう乗っているかを、作っていただく前にお尋ねになるとよいと当店は考えています。
ラウンドのセンターの周りをパヴェまたはマイクロパヴェのダイヤモンドが一周します。同心円の対称なデザインになり、周りの石があるぶん、センターが実際の寸法より幅広く見えます。ブルーとピンクにはとくによく合うと当店は考えています。
フルベゼルは、金属がガードルを一周覆います。ラウンドで薄い縁が全周にあるのはガードルですから、その全周に金属が回る形になります。輪郭はすっきりと現代的になり、ミニマルなデザインに合います。
上に書いたガードルの話が効いてくるのはここです。ラウンドで守るべき場所が全周にあるなら、全周を覆う留め方はその形に素直です。
カテドラルの石枠にパヴェの肩を合わせると、きらめきがバンド全体に広がり、色が焦点として残ります。ラウンドのセンターはこのデザインの中心をよく支えます。
これは当店がこれらの石を扱ってきたなかでの、当店自身のお勧めです。留め方について指針を公表している鑑別機関はありませんので、どこかの見解をお伝えしているわけではありません。
当店は米国から天然のルースをお送りしている店で、日本国内に宝飾の工房を持っていません。ですから、どの工房が何を引き受け、工賃がいくらで、どれくらいの期間がかかるかについて、当店は何も申し上げません。
以下は、工房についての評価ではなく、お聞きになるとよいと当店が考えている質問と、そのときに使う言葉です。
| 言葉 | 何を指すか | ラウンドではどう効くか |
|---|---|---|
| テーブル | 真上の平らな面 | ウィンドウが見えるのはここを通して |
| クラウン | ガードルより上の部分 | 爪が掛かる高さを決める |
| ガードル | 石のいちばん広い外周 | 薄いまま一周する。守る場所はここ |
| パビリオン | ガードルより下の部分 | 深さが見える色の量を決める |
| キューレット | パビリオンの底の尖端 | 中心からずれていると真上から見える |
| 石枠(台座) | 石を受ける金属の部分 | 内径をこの石の直径に合わせる必要がある |
| 爪(プロング) | 石を押さえる細い金属 | 何本で、ガードルのどこを押さえるか |
| 覆輪留め(フクリン) | 縁の金属で囲う留め方 | ガードルの全周を覆える |
| 爪の立て直し(ツメ直し) | 緩んだ爪を締め直す作業 | 店頭のメニューにこの名前で載っていることが多い |
| ロジウムメッキ | ホワイトゴールドの表面処理 | 石の話ではなく金属の話 |
四つめについて一つ。寸法を伝えるときは、最小直径・最大直径・深さの三つで伝えるのが確実です。レポートもその順で書いています。直径を一つだけ伝えると、丸みがどれだけ出ているかの情報が落ちます。
テンションセッティングは、石を金属の弾性で挟んで保持する留め方です。押さえている場所はガードルで、このページがずっと守る場所だと書いてきたのと同じところです。
当店はこれを無理だとは申し上げません。そう言える根拠を持っていないからです。かわりに、お聞きになるとよい言い方をお渡しします。「この石のガードルの厚みで、テンションで保持できますか。どのくらいの幅で挟むことになりますか。」工房がこの質問に数字で答えてくださるなら、話は進められます。
ラウンドのサファイアを見ておられる方は、たいていオーバルも見ておくほうがよいと当店は考えています。並べると次のようになります。
上に五つ並べました。どれも順位ではなく、何と引き換えに何を得るかという形で書いてあります。
指の上で大きく見えることを優先されるなら、オーバルです。均一な光の戻りと、留めるのと作り替えるのが素直に運ぶ石を優先されるなら、ラウンドです。どちらもサファイアの婚約指輪として本当に良い選択で、どちらが正解かは、着ける方にとってどの性質が大事かで決まります。
いちばん大きいのは色で、次に重量、それから処理と、どの書類が付くかです。輪郭が足しているのは一つだけで、ラウンドは同じ仕上がり重量に対して原石を多く使っているので、同じ色・同じ透明度のオーバルやクッションよりカラット単価が高くなるのが普通です。
価格帯を公表しない理由は上に書いたとおりです。ここで足すことが一つあります。輪郭は、上の四つと並ぶ項目ではなく、四つが決まったあとに乗ってくる一要素です。同じご予算で色を落として輪郭を取るという選び方になることがありますが、上に書いたとおり色のほうが値段への効きが大きいので、交換しているものの大きさが釣り合いません。これは当店の見方です。
在庫の点数も、このページには書きません。一件売れればその数字は古くなります。
産地についても一つ書いておきます。産地は品質等級ではありません。石がどこで生まれたかと、どのように見えるかは別々の所見であり、一方を他方のように値付けする習慣は、そろそろやめたほうがよいと当店は考えています。
これは順位ではありません。当店はどの産地が上だとも下だとも書きません。各商品ページには、その石の産地が書いてあります。それはその石についての記載で、等級ではありません。
ここから下は石の見方ではなく、買ったあとに効いてくる日本の制度の話です。婚約指輪は長く持つものですから、何が起きたときに何が言えるのかを先に書いておきます。
2020年の改正で、民法は「瑕疵」という言い方をやめ、「契約の内容に適合しない」という形に変わりました。第562条は買主の追完請求権を定めていて、第1項はこうなっています。
「引き渡された目的物が種類、品質又は数量に関して契約の内容に適合しないものであるときは、買主は、売主に対し、目的物の修補、代替物の引渡し又は不足分の引渡しによる履行の追完を請求することができる。」
そして第2項は、その不適合が買主の責めに帰すべき事由によるものであるときは、この請求ができないとしています。
この条文が宝石でどう働くかというと、基準になるのは「契約の内容」、つまり商品ページに書いてあったことです。処理、産地、寸法、書類の有無、カットの名前。書いたことと届いた石が合っていなければ不適合になりえます。合っているなら、気に入らなかったというのは不適合ではありません。だからこそ当店は、処理をすべての商品ページに書き、レポートがあれば機関名と番号を書き、ないときはないと書きます。
ここが日本の形で、ほかの国と違います。民法第566条は、期間の制限をこう置いています。
「売主が種類又は品質に関して契約の内容に適合しない目的物を買主に引き渡した場合において、買主がその不適合を知った時から1年以内にその旨を売主に通知しないときは、」「買主は、その不適合を理由として、履行の追完の請求、代金の減額の請求、損害賠償の請求及び契約の解除をすることができない。」
そして但し書きがあります。「ただし、売主が引渡しの時にその不適合を知り、又は重大な過失によって知らなかったときは、この限りでない。」
読むべきところは起算点です。引渡しから1年ではなく、不適合を知った時から1年です。そして求められているのは訴えることではなく、売主への通知です。ですから実務としては、お気づきになった時点でご連絡ください。但し書きのほうは、売り手が引渡しの時点で知っていた場合に期間の制限が外れる、という定めです。
当店の見方を表にしておきます。当店の側に有利には書けない行もありますが、反対のことを申し上げたら、聞こえはよくても嘘になります。
| 起きたこと | 当店の見方 |
|---|---|
| 届いた石のガードルに、書かれていなかった欠けがある | 契約不適合にあたりえます。お受け取りの時点の状態の話です |
| お受け取りのあと、強くぶつけてガードルが欠けた | 一般には契約不適合ではありません。裂開はこの材質の性質で、ぶつけたという出来事は引渡しのあとに起きています |
| 商品ページの寸法と、届いた石の寸法が違う | 契約不適合です。寸法は書いてあったことそのものです |
| 処理の記載と、レポートの記載が合っていない | 契約不適合です。当店の記載の誤りとして直します |
| ロジウムメッキが擦れてきた | 一般には通常の使用による変化です。石の耐久性の話ではなく金属の表面処理の話です |
| 想像していた色と違った | 書いてあったことと合っているなら、一般には不適合ではありません。だから当店は動画をお送りしています |
この表には「一般には」と書いた行が三つあります。実際の判断は事情によりますし、当店は法律の判断を下す立場にありません。言い切れるところは言い切り、言い切れないところは言い切らずに書いてあります。
ここは制度の形がそのまま効いてきます。インターネット通販、カタログ通販などの通信販売には、法律に基づいたクーリング・オフは適用されません。訪問販売や電話勧誘販売にはありますが、ご自分で見て注文される通信販売にはありません。
ですから効いているのは法律の最低ラインではなく、売り手が表示している返品特約のほうです。返品の可否、返品の条件、返送料をどちらが負担するかを表示する義務が売り手にあり、インターネットでの販売では広告だけでなく最後の申込画面にも表示することとされています。ご注文の前にそこをご確認ください。
返品特約の表示がない売り手については、返送料をご負担いただければ商品到着から8日間は返品できるという扱いになります。ただしこれは表示がないときの受け皿で、当店の期間とは別のものです。
米国内は送料無料です(金額の条件はありません)。その他の国は一律 $60、$499 を超えるご注文は無料です。すべてのご注文に 14 日間の返品期間がございます。
売り手が返品特約を書けるということは、書けば何でも有効だということではありません。消費者契約法が二か所で線を引いています。
第8条は、事業者の損害賠償責任の全部を免除する条項などを無効としています。全部免責は書いても効きません。
そして第10条は「消費者の利益を一方的に害する条項の無効」として、こう定めています。「民法、商法(明治32年法律第48号)その他の法律の公の秩序に関しない規定の適用による場合に比し、消費者の権利を制限し、又は消費者の義務を加重する消費者契約の条項であって、民法第1条第2項に規定する基本原則に反して消費者の利益を一方的に害するものは、無効とする。」民法第1条第2項は信義誠実の原則です。
この二つがあるので、返品特約は売り手の自由な作文ではありません。当店が14日間と書いているのは、書ける範囲で書いているというより、これが当店の約束だからです。
なお、この節の民法と消費者契約法の条文について一つ申し添えます。当店はこれらを e-Gov の法令本文で直接確かめられておらず、日本語の法令解説サイトの引用に拠っています。景品表示法と施行規則、そして関税率表については一次資料で確かめました。確かめた範囲が違いますので、そのとおりに書いておきます。
当店は米国から石をお送りしていますので、日本に入ってくるときのことも書いておきます。
当店の価格は米ドル表示で、日本の輸入時にかかる税は含みません。ルースの天然石に関税はかかりませんが、消費税と地方消費税があわせて10%課されます。ただし個人使用のための輸入では課税価格が海外小売価格の60%とされ、課税価格が10,000円以下(海外小売価格でおよそ16,666円以下)であれば免税です。課税される場合は、配達時に運送業者へお支払いいただきます。
ラウンドのサファイアをルースで買って日本で留めるか、できあがった指輪として買うかで、通る行が変わります。実行関税率表の第71類を見ると、次のようになっています。
第71.03項の見出しは「貴石及び半貴石(加工してあるかないか又は格付けしてあるかないかを問わないものとし、糸通しし又は取り付けたもの及びダイヤモンドを除く。ただし、格付けしてない貴石(ダイヤモンドを除く。)又は半貴石を輸送のために一時的に糸に通したものを含む。)」です。
見出しのなかに要点が二つ入っています。ひとつは「取り付けたもの」が除かれていることです。石が何かに取り付けられていれば、この項ではなくなります。もうひとつはダイヤモンドも除かれていることで、ダイヤモンドは別の項に自分の場所を持っています。サファイアとダイヤモンドは、関税率表の上では同じ行にすらいません。屈折率の違いも、原石の形の違いも、通る行の違いとは関係のない別の話ですが、別の品目として扱われていること自体は輸入のときに効いてきます。
ルースのサファイアは7103.91号にあたります。この号はルビー、サファイア、エメラルドを名前で挙げています。そして統計の単位がカラットです。基本税率は無税です。
第71.13項の見出しは「身辺用細貨類及びその部分品(貴金属製又は貴金属を張つた金属製のものに限る。)」です(表の表記のままです)。指輪になったものはこちらへ行きます。そしてこの項には無税の表示がありません。税率には基本と暫定の欄があり、暫定の欄はその名のとおり動きます。ですから当店は具体的な率をこのページに書きません。実際に適用される率は税関にご確認ください。
実務として言えることは一つです。日本で石を留める段取りにすれば、入ってくるのは71.03のルースのほうです。ルースで買うという選び方には、石を自分で選べるということのほかに、こういう側面もあります。
関税率表の見出しは2026年4月1日版で確かめました。率は改正されますので、注文の前に最新の版をご確認ください。
石に何を求めるかで変わります。ラウンドはどの方向からも均一に光を返し、標準のキャリブレーションサイズに切られているので石枠に収まりやすく、あとで作り替えるのも素直です。一方で、同じ色・同じ透明度のオーバルやクッションより、カラット単価は高くなるのが普通です。ラウンドを切り出すときに原石を多く削るからです。そのどちらを重く見るかは、着ける方が決めることだと当店は考えています。
効くのは輪郭よりも深さです。深く切られた石ほど光が石の中を長く進んでから目に戻るので、真上から見える色は濃くなります。ラウンドは浅いものから深いものまで幅広く切られていて、これはオーバルでも同じです。つまり見える色の量を決めているのは、その石自身の深さであって、ラウンドかどうかではありません。明るいトーンの石はラウンドでさらに淡く見えることがあるので、二つで迷ったときは彩度の高いほうが無理のない選択になりやすい、というのが当店の見方です。色について等級を公表している鑑別機関はありませんので、これは当店自身の所見です。
サファイアの原石は細長い六角柱や樽のような形をしていることが多く、その形にそって切るとオーバルやクッションになります。ラウンドはその細長さを使わずに切るので、同じ原石から取れる仕上がりの重さが小さくなります。同じ一個の原石から、オーバルにすれば取れたはずの重さより小さいラウンドしか取れない、ということです。この差がカラット単価に出ます。どれだけ高くなるかは石ごとに違いますので、当店は価格帯を公表せず、一石ずつ商品ページで値付けしています。
サファイアはモース硬度9です。ただしモース硬度が測るのは、ひっかき傷と摩耗に対する強さだけです。そしてこの尺度は順序を示すものでしかなく、段と段のあいだの幅は示されていません。欠けやすさについては何も語りません。コランダムに劈開はありませんが、裂開(parting)はあります。そしてサファイアは、ガードルや尖った部分から欠けます。ラウンドの輪郭には尖った部分がありません。そのかわりガードルが薄いまま一周していますので、ラウンドでは石枠がガードルを守ることになります。
どの角度からも均一に光が戻ってくることを望む方、そして石枠に収めるのとあとで作り替えるのが素直に運ぶ石を望む方です。指の上で大きく見えることを優先されるなら、同じ重さのオーバルのほうがその望みには応えます。面積が広いからではなく、同じ面積でも細長い輪郭のほうがコンパクトな輪郭より大きく見えるからです。
載りません。GIA は日本語で、カラーストーンレポートに添えられる項目を「宝石のカットスタイル、形、重量、寸法、色および写真」と書いています。カットの等級はこの中にありません。国内も同じ形です。中央宝石研究所の規約では、鑑別書に記載するのは鉱物名・宝石名・重量・形状・サイズ・色と外観の特徴・鑑別の特徴で、「グレード及び数値」を記載する書面は天然ダイヤモンドのものと別に定められています。等級を載せる書類の側が、ダイヤモンド用として分けられている、ということです。
真上から見える面積では、ほぼ同じです。それでもオーバルのほうが大きな石に見えます。理由は面積ではなく輪郭で、同じ面積なら、細長い輪郭のほうがコンパクトな輪郭より大きく見えるからです。ここは逆に書かれているものを見かけますが、当店が自分の石を測った結果は、ほぼ同じ面積という側です。指の上で大きく見えることを優先されるなら、オーバルを選ぶ理由はこの見え方であって、面積の差ではありません。
出ません。日本で鑑定書と呼ばれているのはダイヤモンドの4Cグレーディングの書類で、色石には発行されません。色石に付くのは鑑別書で、石の種類や処理の有無、産地などを記載する書類です。ダイヤモンドの売り場から来られた方が面食らわれるのはここで、サファイアでは等級の付いた紙は手に入りません。そのかわりに当店は、寸法と重量と処理と書類の有無という、紙に実際に書かれていることをお伝えし、見え方については当店の所見だと断ってお伝えしています。
価格帯は古くなりますし、当店が書けるのは当店の在庫についてのことで、相場そのものではありません。日本では景品表示法第5条第2号が、取引条件について実際より有利だと誤認させる表示を禁じています。そして同法第7条第2項により、表示の裏付けとなる資料の提出を求められることがあります。裏付けを出せない数字は、はじめから書かないほうが筋だと当店は考えています。一石ずつ商品ページに値段が出ていて、そこに出ている値段が今の値段です。
届いた時点で欠けがあり、商品ページに書かれていなかったのであれば、民法第562条の契約不適合にあたりえます。買主は修補や代替物の引渡しを請求できる、という条文です。お受け取りのあとで強くぶつけてできた欠けは、一般には違います。裂開はこの材質の性質であって、ぶつけたという出来事は引渡しのあとに起きていますので、反対のことを申し上げたら、聞こえはよくても嘘になります。そして日本では期間の形がほかの国と違います。民法第566条は、不適合を知った時から1年以内に売主へ通知しないと請求ができなくなると定めています。お気づきになった時点でご連絡ください。
法律に基づいたクーリング・オフは通信販売には適用されません。ですから効いているのは売り手が表示している返品特約です。当店はすべてのご注文に14日間の返品期間を設けています。返品特約の表示がない売り手の場合は、返送料をご負担いただければ商品到着から8日間は返品できるという扱いになりますが、これは表示がないときの受け皿で、当店の14日間とは別のものです。なお返品の条件をこちらに有利なように書けば何でも通るわけではなく、消費者契約法第10条が、民法第1条第2項の基本原則に反して消費者の利益を一方的に害する条項を無効としています。
当店は米国から天然のルースをお送りしている店で、日本国内に宝飾の工房を持っていません。ですからどの工房が何を引き受けるかについて、当店は何も申し上げません。お聞きになるとよいと当店が考えている質問は四つです。石枠の内径はこの石の寸法に合わせて作りますか。爪は何本で、ガードルのどこを押さえますか。覆輪留めにする場合、縁はガードルを一周覆いますか。作業の前後で石の寸法を測って記録に残していただけますか。寸法は最小直径・最大直径・深さの三つで伝えるのが確実です。
関税率表の行が変わります。第71.03項は「貴石及び半貴石」の項で、見出しそのものが「糸通しし又は取り付けたもの及びダイヤモンドを除く」と書いています。取り付けたものが除かれているのが要点です。ルースのサファイアは7103.91号にあたり、統計の単位はカラットで、基本税率は無税です。指輪になったものは第71.13項「身辺用細貨類及びその部分品」のほうに行き、こちらには無税の表示がありません。税率は基本と暫定の欄があり動きますので、具体的な率は税関にご確認ください。日本で石を留める段取りにすれば、入ってくるのは71.03のルースのほうです。
当店はラウンドのサファイアを自ら買い付けています。多くはスリランカで、一部はマダガスカルで買い付けたものです。各商品ページには、その石の産地、処理、そしてレポートがある場合は鑑別機関とレポート番号が書いてあります。ない場合は、ないと素直に書いてあります。石は一点ずつ撮影しています。
ラウンドで特定の色や大きさをお探しであれば、お知らせください。今あるか、取ってこられるか、どちらでもないかをお答えします。どの石についても動画をお送りできます。
CG8451
天然イエローサファイア 1.50ct 加熱 ラウンドカット GIAレポート付 スリランカ(セイロン)産
価格はお客様の地域の通貨で表示され、変動することがあります。日本の輸入消費税は含まれていません。
CG8469
ピンキッシュパープルサファイア 1.45ct 【加熱】 スリランカ産 GIA原産地レポート付
CG8454
天然オレンジサファイア1.63ct・オーバルカット・GIAレポート付・産地スリランカ(レポート記載)
CG8468
天然イエローサファイア 1.44ct 【加熱の痕跡なし】 スリランカ産 ラウンド ミックスカット GIA原産地レポート付 ルース
CG8465
1.86ct ツァボライト クッション 天然グロッシュラー・ガーネット|GIAレポート #1242032119
CG8464
天然イエローサファイア 1.16ct スリランカ産 エメラルドカット【GIA原産地レポート付】ルース
CG8463
天然ピンクサファイア 1.62ct マダガスカル産【GIA原産地レポート付】エメラルドカット ルース
CG8460
1.06ct ツァボライト クッション 天然グロッシュラー・ガーネット|GIAレポート #1242032053
CG8459
パープルサファイア 1.20ct 非加熱|スリランカ産|GIA原産地レポート付きルース
CG8458
2.05ct 加熱ブルーサファイア|産地:スリランカ(GIAの意見)|ルース・GIA原産地レポート付き
CG8457
1.75ct スリランカ産ブルーサファイアのルース|加熱|GIA原産地レポート付き
CG8456
1.65ct 非加熱ルビーのルース|マダガスカル産ルビー・オーバル・GIA原産地レポート付き
CG8453
非加熱 イエローサファイア 1.19ct クッションカット|GIAレポート|スリランカ(セイロン)
ブルースターサファイアの価格|1カラットあたりの相場と、当店にある8.09ctの1点
ブルースターサファイアは1カラットあたりいくらか。地色・重量・付帯する書類の三つで価格帯を整理し、現象を格付けする機関が存在しないことも説明します。当店の在庫は8.09ctの1点のみです。
ツァボライトの価格|当店の在庫6点と、グロッシュラー・ガーネットとの違い
ツァボライトはいくらか。当店が現在在庫する6点をすべて示し、重さで値段がどう変わるかを説明します。品質等級表を載せない理由と、大きくて内包物の少ない原石が採れにくい本当の理由もあわせて。
カラーチェンジサファイアの価格|1カラットあたりの相場と、当店にある2点
カラーチェンジサファイアは1カラットあたりいくらか。色と彩度と付帯する書類で価格帯を整理し、カラーチェンジそのものを格付けする機関が存在しないことも説明します。当店の在庫は1.03ctと2.01ctの2点です。
クリソベリル・キャッツアイは婚約指輪に向くか|モース硬度8.5と、留め方とお手入れ
クリソベリルはモース硬度8.5。クォーツ(7)やエメラルド(7.5〜8)より上、コランダム(9)とダイヤモンド(10)より下です。日常的に着ける指輪にとってそれが何を意味するかを、留め方とお手入れとあわせて説明します。
クリソベリル・キャッツアイの価格|1カラットあたりの相場と、当店にある2点
クリソベリル・キャッツアイは1カラットあたりいくらか。大きさと付帯する書類で価格帯を整理し、キャッツアイそのものを格付けする機関が存在しないことも説明します。当店の在庫は2.36ctと4.25ctの2点です。
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